天使の粉雪～nika～ (ページ6)

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episode6 ページ6

ピンポーン。

・・・。

ピンポーン。

・・・。

ドンドンッ。

「誰だよ…。」

あのあと
しばらく寝てたみたいで
時計をみると
PM11:30過ぎ。

ピンポーン。

「は～い‼今行きます‼」

チャイムの音とドアの叩く音で起こされ不機嫌な俺。

最近
こうやって叩き起こされる事が多い様な…。

誰か知らないけど
この前の時はガッツンって言えなかったから今度こそ
…。

「どなたですか？」

A『わ・た・し‼』

聞こえてきたのは女の人の声。

っていうか
この声どっかで聞いた様な…。

イヤな予感がした俺は
黙り混む。

俺の返事がない事に対して

A「黙ってないで何か答えなさいよ～‼」

って
再びドアを叩きながら少し呂律が回ってない感じで怒りだす。

そんなAに根負けして
あまりのうるささと
深夜帯って時間を考えて渋々チェーンをドアノブにかけて少し開けた。

A「ほら～‼やっぱりいた～‼」

お酒の飲み過ぎなのか
真っ赤な顔のA。
俺の顔をみてニコニコ顔に。

「なんですか？」

Aとは正反対に
不機嫌気味に答える俺。

A「あのぉ、お願いがあるんですけどぉ～。」

「お願い？」

本当に
イヤな予感しかしないんだけど…。

A「実はぁ、私、家のカギどっかに落としちゃったみたいでぇ～。で、すっごく申し訳ないんですけどぉ～。1晩泊めてもらえませんかぁ？」

はぁ？
1晩って…。

絶対にダメ‼
っていうか
無理だしこんな事ミツにバレでもしたら…。

俺
ご臨終になっちゃうじゃん‼

「大家さんに頼んでみたら？」

A「それも考えたんですけどぉ～。もう、時間遅くないですかぁ～。迷惑かけたくないっていうかぁ…。」

おかしいだろ‼(笑)

俺にだったら
迷惑かけても大丈夫って？(笑)

「ごめんなさい…。うちもむ・・・」

俺が断る前に

A「ひどいっ‼今の時間からこんなか弱い女の子に路上でも寝てろって？寒い中、外にいて風邪でもひけって？」

そう言って
目に手をあてて泣き出すA。

おいおい‼

この現場
今みた人がいたら
俺が
泣かせたみたいになるだろ‼

「分かったよ…。分かりました‼」

俺が折れて
ドアノブからチェーンを外してドアを開けると
さっきまで
泣いてたはずのAが

「そうこなくっちゃ‼お邪魔しま～す‼」

って
さっきのニコニコ笑顔で部屋の中へ。

それと同時に

“俺、本当に大丈夫？“

ミツにバレた時の想像を思い浮かべて
一人で青ざめた。