#銃弾 ページ41
．
『 こんな知能の低い、品も、武力も、信頼性も無い国に、何故多種多様な薬が流通しているのか。宝の持ち腐れとはこのことやな。 』
「 貴様、いつの間に…！ 」
速攻で部隊を蹴散らし
バルコニーへ。
『 跳躍ポーション、便利なものやなあ。二回ほど跳んだだけやのに獲物はもう目の前。どうや？上から見下される気持ちは。 』
そう言って
右足を撃つ。
「 っ！！、 」
『 一歩でも動いてみいや。次はどこにしようかな。あ、動かれへんか(笑) 』
「 くそっ…！！貴様、何者だ！！ 」
『 誰でもええやん、どうせお前もう死ぬんやし。 』
「 なんだと、 」
『 この国は銃弾にも薬を仕込むんやろ。なあ、これ、誰が使ってた銃弾かわかる？ 』
「 …アゼルラントで貴様と顔見知りなのは、キリヤか、！…あいつの銃弾って、まさか…！！ 」
『 信用してる奴ほど、敵になった時厄介なもんやで。身内切りもほどほどにせんと、自分に返ってくるからな。 』
「 …っがァッッッ…！！ 」
苦しみもがきだす男。
キリヤの銃には
この国特有の
薬入りの銃弾、
即ち
毒入りの銃弾が入っていた。
キリヤの元を去る直前
「 良ければこちらを。 」
『 …リボルバーか。ん、名前入りやん、こんなん使われへんよ。 』
「 いえ、もらってください。私にはもう必要有りませんので。ちなみに、私の使っている銃弾は特別なんですよ。 」
『 特別、ねえ。 』
「 この国では、銃弾にも薬が仕込んであります。中でも私の銃弾は特別で、神経と呼吸器を一気に潰す作用のある薬が入っています。 」
『 随分とタチの悪いもの使ってるね。 』
「 ですが、この薬はどこの国へ行っても違法薬 物です。命を奪う危険のあるものですから。 」
『 …そんなものを私に使えと？ 』
「 銃弾は残り全部で三発です。使い切ってしまえば証拠は消えます。 」
『 なるほどなあ…、なら、その弾だけ貰っていく。 』
「 え？ 」
『 本体は、ほんまは大事なものなんやろ。だったら、死ぬまで持ってないと。 』
「 …貴女には敵いませんね。わかりました。 」
そう言って
銃弾を受け取り
今に至る。
目の前の男は
放っておいても
じきに死ぬだろう。
次は
“ 本物の ”
王様の元へ。
残る銃弾は
二発。
．
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作者名：＊＊＊
| 作成日時：2019年10月29日 1時
