#記憶 ページ8
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「 あれ、Aちゃん、部屋戻らんの? 」
食事が終わり
各々部屋へ戻っていく中
私は座り、考え事をしていた。
というより
あまり思い出したくない記憶が
一瞬頭をかすめていった。
よくあるやつだ。
その途中、鬱先生に声をかけられた。
『 え?いや…今戻る。 』
ut「 顔色悪ない?大丈夫? 」
『 気のせいちゃう?ちょっと考え事しとっただけやし、全然元気やで。 』
ut「 ほんまに?あんま無理せんといてな? 」
そう言って食堂から出ていった大先生。
やたら勘が鋭いな。
女に慣れているからだろうか。
しかし
嫌な記憶を思い出すと
体はだるいし気分も落ち込む。
ついでに頭も痛い。
…ほんま嫌やわ。
いつになったら消えるんやろか。
立ち上がれず
頭を抱えて座っていると
体が宙を浮いた。
ut「 やっぱ無理しとるよな?ほんまは良くないんやろ。 」
『 大先生、戻ったんちゃうん、 』
ut「 おかしいと思っとったんよなー。なんとなく笑顔が辛そうやった。 」
『 …はあ。ほんま、よう見とるわ。…悪いんやけど、このまま部屋連れてってくれへん?動けんくて困っとったんや。 』
ut「 医務室行かへんの? 」
『 いつものやつやからええの。 』
ut「 いつもの…、いつもしんどいん? 」
『 あー…、いつもではないけど、原因わかってんねん。病気ちゃうし、気にしやんといて。 』
そう言うと突然、
歩いていた足が止まる。
『 ?大先せ、 』
ut「 気にするよ。仲間やん。俺等じゃ頼りない? 」
『 …違うよ、大先生。大先生の事は頼りにしとる。でも、こればっかりは頼ったらあかんねん…私の問題なんや。私が解決せな意味無いねん。 』
ut「 でも、 」
『 信じてほしい。 』
ut「 …なんかあったら、すぐ言うてな。約束。 」
『 大先生、嘘つきに約束なんてできるん? 』
ut「 できますー。Aちゃんはそこらの女とは違うからね。 」
『 当たり前やん。一緒にせんといて。…でも、ありがと。 』
ut「 うん? 」
『 信じてくれて。待っててくれるんやろ? 』
ut「 …たまにはこういうのもええな。 」
『 何赤くなってんねん。 』
後日
この状況
(大先生にお姫様抱っこされてるとこ)
を遠くから見てた
面倒な奴ら(コネシマとシャオロン)に
すげーしつこくからかわれた。
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作者名:*** | 作成日時:2019年8月5日 0時