私の日常【wrwrd!】 (ページ21)

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#本当の狙いページ21

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『 …っ、』

気絶させられていたようだ。

気づくとそこは

さっき捕らえられていた地下牢とは

別の牢らしい。

先ほどとは打って変わり

光は一切入っていない。

視界の頼りは

壁に吊るされた

いくつかの灯だけ。

警備も万全で

脱獄はまず無理だろう。

「おや、気がついたようだね。」

『 …ここどこや。』

「此処は、α国最凶の地下牢。ここから抜けられた者は誰一人いない。よって君はもう、此処から出られない。」

『私を人質にとってグルッペン呼び出そうなんて、ほんまええ根性しとるわ。』

「俺にはやりたいことが山ほどあるのでね。」

『我々国を傘下に入れたところで、物資は手に入らない。知っとると思うけど、そっちの作戦は筒抜け。』

「知っているさ。分かっていて彼を呼んだ。それは単に外交がしたいからではない。物資を得るのも、金を得るのも違う、別の意味。お前にわかるか？A。」

『 …まさか、』

「君の頭によぎった事、おそらくそれが答えだろう。精々苦しむがいいさ。」

『そんなことさせない！！絶対！！』

「いいや、もう始まってる。最初から、何もかも。」

そう言って立ち去っていった男。

このままだと

グルッペンの命が危ない！

最初から罠だったんだ。

私が潜入したこと、

最初から知っていて泳がされてた。

インカムを奪わなかったのも

全部計算の上…！

事がうまく進みすぎてたんだ、

どうして気づかなかった

こんな単純な罠に！！

『くそっ！！、』

そう言って

牢に縋りしゃがみ込む。

奴等の狙いは

最初から

“ グルッペン暗殺 ”

総統が崩れれば

国は崩壊する。

それを狙って

襲撃しにくる、

これが本当の狙いだったんだ。

「牢屋ぶち込まれたって聞いて来てみたらほんまに入ってるやん。」

．