#筒抜け ページ20
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ロボロが言っていた通り
中は一本道でそして真っ暗。
だが
追っ手が怖いので
音を立てないよう走る。
森へ出ればゾムが待っているはず。
合流さえすればこっちのもんや。
走っていると
前から光が見えてきた。
出口だ。
出るとそこで待っていたのは
「 ふははは、本当に来るとはなあ。 」
『 っ！、 』
ゾムではなく
αの人間。
それも一人ではない。
今の私に
戦える武器はない。
まずいな、
相手は剣やハンドガン。
素手では勝てない。
どうする、
考えろ、
考えるんや、A！
「 うあっ！！ 」
「 ！！ 」
『 なんや…！？ 』
突然
倒れていく軍隊。
軍隊の頭を撃ち抜く弾。
スナイパーライフルで狙撃。
東向きでやや上から…
木の上か！
恐らく
狙撃手は近くにいる…！
zm【 あー、おったおった。こちらゾム。Aの姿を目視確認した。ただ、複数の敵に囲まれてる。 】
gr【 全滅させてこい。 】
zm【 ふーん、了解だぜ。 】
『 ゾム、…！、 』
zm【 A！ 】
「 やはりインカムも没収しておくべきだったか。 」
インカムの事、気づいていてわざと…！
考える間も無く
私の後ろに回りこみ
拳銃を頭に突きつけてきた。
「 よく聞け我々国軍。Aを返してほしけりゃ、明日の１５時丁度、グルッペン・フューラーをα国へ連れてこい。遅れればこいつの命は無い。 」
『 …汚いやつやな、人質とるなんて。 』
「 お前も、このまま殺してやってもいいんだよ。 」
『 かまへんかまへん。私が死んだら、グルッペンが此処に来る必要が無くなるやろ。 』
「 ふん、面白い。ならばまだ生かしておこう。お前で国を潰す。インカムは没収させてもらうよ。 」
そう言って
耳元のインカムは破壊された。
zm【 グルッペン！Aが人質にされた！敵はあと一人なんやけどAの後ろにいて撃たれへん！ 】
gr【 ああ、聞いた。相手の望み通り明日の１５時、αへ向かう。ゾムはそのままαへ極秘で潜入し様子見してくれ。 】
zm【 Aは？どうしたらええ？ 】
gr【 あいつはそう簡単には死なん。俺が行くまで勝手に動いてもらう。 】
zm【 了解。 】
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作者名：＊＊＊
| 作成日時：2019年8月5日 0時
