この世界に2人だけ - 3 ページ3
最近、お客さんが全然来ない。
それもそのはず、
向かいに新しい花屋ができたのだ。
一度、行ったことがある。
うちとは違う
明るくて綺麗な内装は
王宮を連想させる。
『 やっぱり、お店は新しい方が良いよね、、 』
向かいのお店が出来てから
花が枯れることはなくなった。
おそらく
嫌がらせだったのだと思う。
向かいのお店の店員さんは
あまり好きじゃない。
私のお店を見て
明らかに馬鹿にしたような態度をとる。
“ あんたに負けるわけないでしょう。 ”
店自体がそう言ってるようだった。
経営的にも家計的にも
経済的に
そろそろ生活に支障が出てきそう。
客数は多くて1日2,3人程度。
必ずきてくれていた
あの常連さんも、忙しいのか
向かいのお店に切り替えてしまったのか
青い薔薇を買った日以来、
来なくなってしまった。
『 はあ。そろそろかなあ…。 』
「 何がそろそろなの? 」
『 わっ! 』
そこに立っていたのは
「 君かー、Aさん! 」
「 …。 」
この国の第3王子のジョンデ王子と
お付きの女の方(ちょっと怒ってる…?)。
『 びっくりした…!いらっしゃいませ。 』
「 ごめんごめん。最近どう?向かいにも花屋があると大変でしょ? 」
『 …ええ。民衆は新しいものがお好きですからね。 』
「 そうだねえ、でも、俺はこっちの方が好きだなあー。 」
『 あ、ありがとうございます、 』
「 はは、照れてるの? 」
「 ジョンデ王子、世間話されにきたのなら私帰りますよ。 」
「 (メイド)ー、いいじゃん。話くらい、ね? 」
そういうと
(メイド)と言う名のお付きの方は
もっとむくれていた。
好きなんだなー、ジョンデ王子のこと。
ジョンデ王子も
満更でもない感じ。
いいなあ。
私もお付きになれば
ああ言う風に話したりできるのかな、
って、また余計なことを!
「 あー!これ! 」
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作者名:*** | 作成日時:2018年2月13日 0時