_ ページ4
これは仕事と思っていても、隆平くんの笑顔は自然で、また女優さんの仕草に真っ赤になって照れていて、本当に、まるで彼女が好きみたいで、、、
観ているのが辛くなってしまった。
彼を肩からそっと降ろし、ソファーへ横たえる。
そばに置いてあった可愛らしい柄のブランケットに、またどうしようもなく気持ちがざわついて、それを彼にかけると私は荷物を持ってリビングを出た。
鍵、どうしよ。
かけないで部屋を出るのはあまりにも物騒だ。
そんなことを思案していたら、玄関の棚に鍵が置いてあるトレーがあった。
そこに隆平くんが使っているキーケースと、お揃いのキーケースが並んでいた。
あー。もう、耐えられないかも。
忘れよう。
私。
忘れなきゃ。
私は誰かの代わりにはなれない。
この部屋のそこかしこにある女の人の影に、ずっと怯えながら付き合うなんて、そんなのあんまり自分がかわいそうだ。
今なら傷も浅くて済む。
「バイバイ」
あえて声に出したのは自分へのケジメ。
もうくることは無いし、連絡ももう取らない。
友達の顔を潰すようで悪いけど、これは大人同士の話。
きちんと話せばわかってくれるはすだ。
ドアノブをぐっと押そうとしたら、
「どこ行くんっっ！？？」
焦った隆平くんの声が聞こえて来た。
「ごめん！！
寝てもうた〜！
ほんまにごめんなさいっ」
アセアセしながら彼が謝ってくれるけど、私の耳にはあまり入ってこない。
私がよほど呆けた顔をしていたのか、隆平くんが近づいてきて、腕にそっと触れた。
「やめて！！」
つい、大人げなく思い切り振り払ってしまう。
「ほんま、ごめんなさい
でも、帰らんで？？」
ふと隆平くんを見ると、可哀想なほどシュンとしていて、なんだか叱られたタヌキみたいだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1809人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
k-code(プロフ) - まやさん» まやさん ありがとうございます。なんだか、山も谷もない話になってしまい、申し訳ないです。あの2人に揉め事がどうしても似合わなくて 笑 大人ヤスというより、おもてなしヤスですね 笑 機会があったらリベンジさせてください！ (2017年3月7日 23時) (
レス) id: 0a61ad5de8 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 最近うらツクひらけてなくて今見ました！！遅くなってしまいすいません( ；∀；)大人でかっこいい安くんすごくよかったです...！！きゅんきゅんしっぱなしでした！！リクエスト応えてくれてありがとうございました！ (2017年3月7日 9時) (レス) id: 54b8c346ee (このIDを非表示/違反報告)
k-code(プロフ) - なつきさん» ありがとうございます！しれっと書いていたらそっとのぞいてやってください！ (2017年2月27日 22時) (レス) id: 0a61ad5de8 (このIDを非表示/違反報告)
k-code(プロフ) - まほさん» まほさん！ご期待にお応え出来たでしょうか？あまり看病感が出ず申し訳ないです。が、事実医者じゃない人の看病ってこんなことくらいしか出来ないよなぁと、思いながら独白多めで心境中心になってしまいました。楽しんで頂いていたなら良かったです！ (2017年2月27日 22時) (レス) id: 0a61ad5de8 (このIDを非表示/違反報告)
k-code(プロフ) - ゆいさん» ニシキさんの2話目は、実は仮タイトルの段階で、 子犬、怒る というのをつけていました 笑 これはあんまりだろうと思い、このタイトルに落ち着いた次第です。彼らもいい歳ですし、あまり幼い印象にならない程度を心掛けましたが、彼の描写はワガママですね 笑 (2017年2月27日 22時) (レス) id: 0a61ad5de8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：code
| 作成日時：2017年2月13日 21時
