ラナンキュラス 【ym×in】

＊ ページ14

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ym side





「ん〜おいしい！！」






とんでもなく可愛い顔をして幸せそうにパンケーキを頬張るいのおちゃん。





…そんな食べたら詰まるよ

なんて言おうとしたら





「んぐっ…？！ふ……っ……」


「ちょ、ほら！水！」


「う、は、しぬかとおもった、」






…ほらね。


でも、そんなところも可愛いなんて思っちゃうから多分俺そろそろ重症。






いのおちゃんをまず連れてきたのはカフェ。

パンケーキの上にばかみたいな量の生クリームがのっている。

いのおちゃんはそこまで生クリームが得意じゃないらしいから2人で半分こ。



ちょっとでもデートみたいなシチュエーションにしたかったから、なんて。


そんなの本人には言わないけど。






「美味しそうに食べるね」


「ほぇ？だっておいしーもん！」


「ならよかった。」


「ん、でも、やまだのケーキのが好き、」






えへへ、なんて笑いながらそんな可愛いことをつぶやく彼に心臓を撃ち抜かれた。

だってそんな、

そりゃときめくだろ！






「やまだ？食べないの？？」


「え、あぁ、食べる食べる！

俺甘いもの大好きだからね！！」





ただね、

…それが無自覚だからタチ悪いんだわ。

いのおちゃん、自分の可愛さに気付いてくれ





ねえ、気付いてる？

チラチラいのおちゃんのこと見てる人がたくさんいるってことに。

君はそれだけ魅力的なんだよ。





「ふぅ〜、美味しかった！

ご馳走さまでした。」





そんなことぐるぐる考えてたらいのおちゃんは食べ終わってたみたい。

テキトーなのにちゃんと礼儀正しいところも好き。

なんて怒られるから言わないけど。





「さ、じゃあ映画見に行こっか。」




もちろんお会計はスマートに済ませておいたよ

なんちゃって笑笑









それからすぐに近くの映画館に移動した。





「やまだ、映画は何見るの？」


「んー？もうチケット取ってあるから。

お楽しみ、ね？」


「うーん、怖いのじゃないなら、いいよ。」


「え、あー、うん、大丈夫！」





それから買ったチケットを係員さんに見せてシアターの中に入る。

そして、


"こどもつかい"


そう書かれたチケットをいのおちゃんに渡す




「……や、まだ。これって……」


「あー、あは、ホラー、かな…」


「や、やまだのばかっ！きらいっ！！」





そう怒るいのおちゃんに対し思わず笑みが溢れる

…だってホラー見るいのおちゃん。

絶対可愛いよ。





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