abside.1 ページ9
ab side
下手な生き方をしてる。
自分でもそう思う。
小さい頃から、特に父親から厳しく育てられた。
習い事でも、学校でもいい評価を貰わなきゃだめだ。社会人になったら全部数字で判断される。
結果が全てだ。弱音を吐く前に努力しろ。人に頼るな、自分の力でやってみせろ。
ずっと、言い聞かせられてきて。
そんな時、母親がジャニーズの世界に入れてくれた。
今でも覚えてる。俺と目を合わせて、何だか泣きそうな顔をしていた。
『亮平、聞いて。亮平が今みている景色が全てじゃないの。勉強でいい点取るだけが、お父さんがいうように数字だけで評価されることが人生じゃない』
俺の手を握る。
『ここには歳の離れた子がたくさんいる。みんなそれぞれ夢をもってーーーもしくは夢を探すために頑張ってる。みんなそれぞれ違う考え方、違う特技をもってるわ。ここで亮平にとって、かけがえのない仲間が見つかればいいなって。それで亮平自身がやりたいことも見つけられたらお母さんは嬉しい』
あの頃の俺はなんとなくしか言いたいことが分からなかったけど、今なら分かる。
きっと毎日毎日勉強机に向かって閉じこもってた俺に、違う世界があることに気づかせたかったんだと思う。
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ゆゆ - 感動しました!ゆり組推しでしたが、めめあべ大好きになりました! (2020年12月7日 20時) (レス) id: aad3573941 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 陸さん» 陸さま、あたたかいお言葉ありがとうございます! (2020年5月10日 1時) (レス) id: 46cbc88bb7 (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 私は,花さんの書くこちらのお話がとても大好きです.これからも無理せずに更新頑張って下さい. (2020年5月7日 1時) (レス) id: 5a51d06a0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はなな(旧花) | 作成日時:2020年4月27日 18時