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12. ページ17

「「「ありがとうございましたー!!」」」

全員で挨拶して、なんとか撮影を終えることができた。

ru「ねーめめ。阿部ちゃんに謝んなくていいの?」

こそっとラウールが耳打ちしてくる。

「さっきの。めめらしくないじゃん。阿部ちゃんのことが心配だったのは分かるけどさ、言い方があるでしょ」

ほんっと、最年少だとは思えないくらいこいつは大人なときがある。

「俺は……、阿部君が自分のことより俺の心配してるから。あの状況だったらまずは自分のこと気にかけるだろ。なんで自分のこと1番に考えないんだって」

「めめは阿部ちゃんのこと、すっごい大切なんだね。心配だからこそ怒っちゃったんでしょ」

ラウールの言葉が胸の奥にすとんと落ちてくる。

「だったら、ちゃんとそれを阿部ちゃんに言ってあげないと。このままじゃ阿部ちゃんはめめに怒られたって思ったままだよ」

「そう、だな。言ってくるわ」

阿部君、俺が「まずは自分のこと心配しろよ」って言った時、ぽかんとしてた。

何言ってるか理解できないって感じで。

だから今阿部君はラウールが言う通り、俺に訳も分からず怒られた、何でだろうって思ってるに違いない。

衣装から私服に着替え終わったタイミングを見計らって、阿部君に声をかける。

「阿部君」

「……目黒」

「ごめん、ちょっといいっすか?」

「分かった」

控室を出て、周りに人がいないことを確認してから阿部君を正面から見つめる。

「阿部君、さっきはいきなり怒鳴ってごめんなさい」

「ううん、俺が悪いから」

「そうじゃなくて。俺は、阿部君がケガしてないか心配だったの。俺のことより、まずは自分を優先してほしかった」

阿部君は俺の言うことを必死に理解しようとしていて。俺はそんなに難しいことを言ってるつもりないんだけど。

「阿部君に、まずは自分を大事にしてほしかった。だからなんで自分のことを第一に考えないんだって思っちゃって、怒鳴っちゃった。ごめん」

「謝んないでよ。目黒は悪くないよ」

そう言ってへらりと笑う。笑ってるのに、泣きそうな目をしていて。ああ、なんでこの人は。

俺より何億倍も頭が良いのに、なんでこう、不器用なのか。思わず抱きしめる。

「ちょ、めぐろ?!」

「俺は、阿部君が大事なの。阿部君が傷つくのは嫌だ。だから、阿部君もちゃんと自分のこと大事にして」

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ゆゆ - 感動しました!ゆり組推しでしたが、めめあべ大好きになりました! (2020年12月7日 20時) (レス) id: aad3573941 (このIDを非表示/違反報告)
- 陸さん» 陸さま、あたたかいお言葉ありがとうございます! (2020年5月10日 1時) (レス) id: 46cbc88bb7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 私は,花さんの書くこちらのお話がとても大好きです.これからも無理せずに更新頑張って下さい. (2020年5月7日 1時) (レス) id: 5a51d06a0a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はなな(旧花) | 作成日時:2020年4月27日 18時

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