彼の秘密-SEHUN- (ページ11)

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○彼の秘密１１話ページ11

翌朝目を覚ますと
気だるさが一気に体を襲う。

昨日飲みすぎたかな。

まだこのまま眠ってたいけど
仕事に行かなくちゃだし
ご飯も作らないといけないから、
私はゆっくりと布団から起き上がった。

顔を洗ってキッチンに行くと、
コンロの上にポツンと置いてある鍋を発見

「あれ？私昨日洗ったはずなのに……」

おかしいなって思いながら
蓋を開けると、
一気に広がる良い香り

二日酔いにも良さそう。

「もしかして……

『おはようA』

「おはよ！ねぇ、これって
セフンが作ってくれたの？」

彼は背中越しに鍋をのぞいた。

『昨日Aが眠った後
こっそり用意しておいたんだ～』

「そうだったの？んふふ、ありがとう。」

『いいんだよ。』

そして後ろから私を抱きしめると
頬に小さなキスをしてくれた。

朝からドキドキ

なんて気遣いのできる
素敵な人なんでしょうか。

どうか昨日の私に言ってあげたい。

焦らなくて大丈夫だよ。って、

「今ご飯の準備するね。」

『うん、顔洗ってくる。』

だって、

結婚してなくても私たち
新婚さんみたいじゃない？

もうこれからは
セフンがプロポーズしてくれるまで
大人しく待っておこう。

こんなに優しい彼を
尊重してあげたいと思うから。