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望side







「っ、触らないで!」





捲られた手を感情のままに払うと俺に背を向けた


こんな目立つ傷、どこで作ってきたん.....


こんなん、ちょっとやそっとじゃ残るもんちゃうやろ






「ごめん、見なかったことにして」



「でも」 「お願い」









発せられる言葉は少し震えててほんまに知られたくないことやったんやと思う




でも、





「なぁ、A、」




「いやっ、」





肩に触れようと手を伸ばすも、しゃがみこみ耳を塞いで話を聞こうともしないA





「何も聞きたくない」



「.....そっか。なら、そのままでええから聞いて」




「.........」






何も言わんってことは、肯定って受け取ってええやんな?






.






.








「その傷、俺は見て見ぬふりなんてできん」




「...っなんで!」



「出来るわけないやろ!!」



「っ、」




「女の子なんやぞ!どんな理由やろうと女の子に傷をつけたらあかんねん。誰にやられた?いつ、どこで、そいつとの関係性はなんや?」




「そんなの一々覚えてないよ。忘れた」



「やったら、俺の目見て言えよ」




Aを無理矢理立たせると、両手で頬を包みそのまま顔を少し上に向かせる






「..........」




「ほら。無理やろ。Aは嘘つけへんから相手の目見て嘘つくなんて無理。出来るわけない」




「.........、元カレ」





.







元カレ.....?






小さい声で、でもはっきりと口にしたA






「放課後、Aの家行くから。その時全部聞く。逃げんなよ」

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作者名:よーぐると | 作成日時:2017年12月2日 19時

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