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望side
「ねぇ、やっぱり変だよ」
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何かあるならちゃんと言って？と優しい口調で言うもんやから、つい言ってもうた
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「あの、さ。実はアルバム見てもうてん」
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一瞬、驚いた表情を見せたAやったけど、すぐに笑顔に戻った
「勝手に見たから怒られるかもって？」
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ｺｸﾝと頷くと、なんだそんなことかぁってまた笑うから
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これは、聞いてもええやつ？
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今なら答えてくれるかな
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「一緒に写ってた男、誰？」
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自分で驚くほど、低い声が出た
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ちゃう、こんな言い方したら勘違いされるやろ俺！
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「男、？」
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いまいち分かっていないAの前にアルバムを持ち出し、無言で例のページを見せる
「あー、......これ友達！」
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「....え？」
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「彼氏だと思った？」
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うん、と頷くと、そんな訳ないじゃん！って笑いながら話すからまんまと信じてしまった
「....なんやぁ、びっくりしたわ！」
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「ごめんごめん、あ、お母さん帰ってきたかも！ちょっと見てくるね」
「おん！あ、俺がおること内緒な？サプライズで登場したいねん！」
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「うん、分かったっ」
ﾊﾞﾀﾝｯ
.
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Aは随分と嘘が上手な女になってもうた
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昔はAが悩んどる時とか瞬時に気づいてたのに
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やから、Aが抱えてる心の傷に気付くことが出来ひんかった
.
Aはいつからそんな嘘が上手くなった？
今の浮かれてる俺にはその嘘すら気付くことが出来ずにいた
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作者名：よーぐると | 作成日時：2017年12月2日 19時
