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望side
「嫌やった....?」
俯いたまま、ううん。と首を横に振るA
嫌じゃなかったってことは、そういうことだって解釈してええ?
随分都合のいい解釈やけど
「なんでだろ、嫌じゃなかった」
まだ自分の気持ちに気づいてないのか、はたまたキスをするのに何の抵抗もないのか
いや、Aに限って後者はありえへんな
.
「A?よく聞いてな」
「うん、」
「Aが今まで抱えてきた苦しい過去を、Aのペースでええから一緒に乗り越えさせてほしい」
って、俺なにくさいこと言ってんねんやろ
でも。これが俺のほんまの気持ち
.
泣き止んだAの目からまたポタポタと溢れてくる涙
「..っ..うん」
「ふはっ、ほんま泣き虫やな〜」
「泣かせてんの、のんちゃんでしょ...」
「俺はええねん」
「ふふ、何それ..っ」
.
よし、改めて言おか
「A、一回しか言わんからよく聞いてな」
「うん、」
「好きやで。俺と付き合ってください」
.
しばしの沈黙のあと、口を開いたA
「私も、好き...。のんちゃんのことずっと前から好きだった」
「うん、知っとる」
「うそ...いつ?」
「初めからや。ほら、そんなんええからちゃんと言って。返事は?」
「迷惑いっぱいかけちゃうと思うけど....よろしくお願いします」
.
恥ずかしくてまたすぐ俯くAの両頬を掴み強制的に目を合わせた
「キス、してもいい?」
「....いいよ」
.
ゆっくりと重なった唇は先程のソフトなキスから啄むようなものに変わる
.
.
しばらくして唇を離すとそのまま、また抱き寄せた
「これからは俺がAを守るから。約束や」
「うん、約束」
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作者名:よーぐると | 作成日時:2017年12月2日 19時