やっぱり怖いんじゃん ページ47
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「ねぇ怖いんだけど……」
「私は一緒に行けないからね」
「でも待合室にはいてくれるんでしょ!?」
「まあ一応……」
「一応って何!?いるよね!いてよ!!」
「いるってば!」
ファンクラブイベントまで終わり無事に帰京。
そして本日オペ。
案の定テンションはどん底だし、不安気な表情を浮かべてプルプル震えているきーくん。
どんだけ甘い声でお願いしようとも私は絶対にオペ室に入れないからいい加減諦めてほしい。
でも怖いのはわかるよ。
そもそも病院嫌いだし、注射も怖がっちゃうし。
痛いの嫌だもんね。でも頑張ってとしか言えない。
万が一のことも考えて、社長とジョイさんも一緒。
ほら私もいつ生まれるかわかんないし。
さすがにそんな急じゃないと思うけどさ。
どうやら全身麻酔ではないようで、オペ中も意識はあるらしい。
音楽聴いて誤魔化すって言ってたけど本当に誤魔化せるんだろうか………。
「なんか安心するもの………貸して……お願い……」と子犬のような目でお願いされたので、仕方なく、ホントに仕方なくカバンに入れていたシトロンくん(柔らかい・通常サイズ)を渡した。
なんか物凄く微妙な顔されたけどなんで?
そもそもあなたのキャラの猫ちゃんですけど?
あ、そこ。
なんでイベントでもないのに連れてるのとか言わない。
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車椅子に乗った後ろ姿を3人で見送り、とりあえず待合室へ。
この瞬間もお腹にいる我が子は暴れまくっている。
わかったわかったとお腹を撫でてみても治まる気配はない。
許可を貰って仕方なく小さな音でGRANRODEOの曲を流すと、これが何故か落ち着いて暴れなくなった。
我が子ながらとても分かりやすいなと思わず苦笑いを浮かべると、目の前に座っていた社長がニヤニヤと笑う。
「紛れもなく2人の子じゃん」
「私の子なのは分かるけど、きーくん要素はどこに……?」
「こうしたらママが構ってくれるって分かってんじゃん。谷山紀章そのものじゃん」
「えぇぇぇ…………」
社長の見解ではどうやら私の『きーくん愛してるよ(圧強め)』ときーくんの『A構って構って(執拗い)』が遺伝してしまっているらしい。
こればっかりは実際生まれて育ててみなきゃ分からないけど、もし本当だったらものすごく大変だと思う。色んな意味で。
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そのじ - 紀章さんはもちろんみかっちさんがかわいいです♡ (2022年8月22日 22時) (レス) @page26 id: 78b707e56a (このIDを非表示/違反報告)
5star★(プロフ) - 初めまして!5starと申します!最近このお話にとてもハマりました!!紀章さんの親バカは半端なく面白く、お嬢が主人公の血を引いてるなwwwwって思いながらニヤニヤさせていただいてます(*´艸`*)これからも楽しみにしてます!!✨ (2022年8月19日 20時) (レス) @page24 id: 6d89b40b85 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 更新ありがとうございます (2022年8月18日 20時) (レス) id: b3b3a2db96 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 初めましてミナと言います ミックーリさん まずはお礼を言わせてください。ありがとうございます!ミックーリさんがこの小説を書いてくれたおかげで毎日充実していますそして小説の中ででてきたGRANRODEOの曲を知れました、本当にありがとうございます (2022年8月18日 20時) (レス) id: b3b3a2db96 (このIDを非表示/違反報告)
吐息(プロフ) - 更新ありがとうございます☺️‼︎暑い日がまだまだ続くのでご自愛ください🌻 (2022年8月14日 1時) (レス) @page20 id: f975f4183d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミックーリ | 作成日時:2022年6月13日 18時