声優オタクの声優さん ぱーと7

【番外編】早かったねぇ ページ45

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「あ、日付変わった」


「3年目もありがとね。4年目もどうぞよろしく」


「私は一生のつもりだけどね！！」


「俺は来世も！！」


「はぁずるい！！！！」




本日6月9日。4回目の結婚記念日。
お互いに仕事だからこういう時間大事にしようねってことで。




「さてAさん」


「なんでしょう紀章さん」


「プレゼントを用意しました」


「私準備してないよ！？」


「いーのいーの。冷蔵庫見たけどまた豪勢なご飯作ってくれるんでしょ？それで十分」


「えぇ………」


「さ、手出して」


「…………はい」




言われた通りに両手を出す。
結婚指輪を貰ったときに右手を出して困らせたからそれ以降は一応両手を出すようにしている。
基本的には右手で大丈夫なんだけどね。


きーくんが取ったのは左手。
困惑している私を置いてけぼりにして既に指輪がはめられた薬指を触る。

そしてそこに新しくもう1つ指輪がはめられた。




「良かった〜、サイズ変わってなかった〜！」


「えっ……？えっ？？」


「俺から2個目の結婚指輪のプレゼント」


「2個目……？結婚指輪って1個じゃないの……？」


「最近増えてんだって、2個目贈るの。節目とか」


「いや4年目なんだけど！？節目っぽくないよ！？来年どうすんの！！？！？」


「来年の分は来年また考える！」




「俺のもあるから付けて〜」と同じデザインで私の指輪よりも少し大きい指輪を渡された。
それを受け取って差し出されたきーくんの左手薬指に指輪をはめる。


嬉しそうに左手を眺めるきーくんの姿を見て本当に私のこと大好きなんだなって。もちろん私も大好きだ。



ぽやぽやと顔を眺めていると、きーくんは私の左手をもう一度取ってキュッと握った。




「ねぇ？俺ねじーちゃんになってもAとイチャイチャしたい」


「生まれ変わっても一緒がいいなぁ」


「当たり前じゃん！そのために今世でイチャイチャしとくの！！」


「そうなの？そういうもん？」


「しらん」




いや知らんのかい。
でもいっか。好きでいてくれるんだもん。




「そうだ、手の写真撮っていい？」


「あ、指輪の？」


「そ！iPad撮りにくいからスマホ貸してね」


「スマホに変えればいいのに」


「なんか負けな気がする」


「なんで？」




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