声優オタクの声優さんぱーと3 (ページ6)

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かなり大事にページ6

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優しい陽の光で意識が浮上する。

いつの間にか寝ていたみたいだ。

目を覚ますと見慣れた部屋と正座している紀章さん。

「いや何してるの？」

「Aちゃんに謝らなくちゃいけなくてさ…」

「何を……？？？」

全く心当たりがない。
強いていえばキスマークを付けられたことくらい。

「キスマークならもう大丈夫」

「いや…そうじゃなくてさ。

ごめん。気をつけてたんだけど、多分昨日撮られた」

「え」

「家近かったし、タクシー呼ばなかったんだよ。

Aちゃん背負ってるところと家に入るところ撮られてる。

ほんとごめん」

そう謝る紀章さんは見たことないくらいしょんぼりしていて。
そういうこと言ってる場合じゃないんだけど、可愛いと思ってしまった。

「撮られたのはしょうがないから気にしないで。

寝ちゃった私も悪いし…」

「でも俺が気をつけてれば……」

その後はお察しの通り謝り合戦。
「俺が悪い」「私が悪い」とベッドに座って30分ほど言い合いが続いた。

いい歳した大人が謝り倒してるのなんて傍から見ると滑稽だけれど、当然のように家には2人しかいないので笑われることなんてない。

しばらく言い合ったけど、結局今日中に事務所に謝りに行くことに決まった。

早い方が事務所も対応しやすいだろう。

撮られたって決まったわけではないけれど手を打っていて損は無い。

出来ることはやっておきたい。

そうと決まれば早速出かける準備を………。

「紀章さん、電話鳴ってる」

「タイミング的にも事務所だろうな……」

電話を取るためにベランダに出た紀章さんを見届けてからキッチンに向かい朝食の準備に取り掛かる。

それにしてもあれだけ飲んで落ちたのに、やっぱり二日酔いの様子はなくて悲しくなる。

………もっと女子力が欲しい。

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「やっぱり事務所からだった。

そんで撮られてたっぽい。
交際確認のメールがきたんだと」

「それなら尚更早く行かないとじゃん」

「うん。2人で顔出せって。対応決めるから」

撮られた時、私は寝ていたから実感がなくて。

こうしてどんどん大事になってきているけど焦りはない。

寧ろ面倒だなーとか記者さん暇だなーとか。

多分紀章さんも一緒だから落ち着いてるのかなぁ。

まあどうにでもなる。
そこまで重要視しないようにしよう。

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