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私は岸君が好きだ。


でも、岸君には彼女がいる。


だから、この想いには蓋をしないと。


それでも、彼が私に笑顔を向けてくれるたびに、


好きという気持ちがあふれてくる。


岸君が、誰にでも優しいのはわかってる。


私に対する言動が無意識なのもわかってる。


そして何より、りおちゃんが大好きなこともよくわかってる。


よく言うでしょ?


恋は理屈じゃないって。


今はその言葉の意味がよくわかる。


恋を知らないころはわからなかっった。


でも、どんなに自分に暗示をかけても


好きで好きで仕方ない。


岸君、りおちゃんとケンカしないかな?


りおちゃんのこと嫌いにんらないかな?


りおちゃんがとんでもなく性悪女だったりしないかな?


そんなことを考える私のほうが


とんでもない性悪女だ。


「ただいま。」


いつの間にか家に着いていた。


「おかえりー。暑くなかった?大丈夫?」


「大丈夫だよ。心配しすぎ。お兄ちゃん。」


「もう。冷たいなぁ...」


「きもいぞ。中島。」


「ふまたんひどぉい。」


「ふまたん言うな。」


「風磨くん、来てたんだ。」


「おう。A、元気にしてたか?」


「うん。まぁ。」


「なんだ、元気なさそうじゃん。」









「うーん。風磨くん。相談があるの。」

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作者名:作間そらと | 作成日時:2018年7月15日 18時

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