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「おーい、りお。帰るぞ。」
私の目の前で彼女のことを呼ぶ、岸くん。
「はーい。わかったぁ。」
それにかわいらしく返事をするのは、岸くんの彼女の佐藤りおちゃん。
やっぱり美男美女だよね。
「おーい、ブス。」
そして、私を貶すこの無駄に顔が整っている男は永瀬廉という野郎だ。
「だれが野郎や。かわいくないわ−。」
「うるさい。かわいくなくて結構。」
こいつ、性格はよくないけど、顔がいいからとんでもなくモテる。
周りからの視線が痛い。
「で、なんか用?」
「んー、顔がしかめっ面でブスがさらにブスになってたから、
このスーパー永瀬が笑顔にしたろと思って。」
「さっきから、ブスブスうるさい!」
「そんな怒んなや。www」
「廉、女の子いじめちゃだめだろ。」
「え、岸君。」
「なんやねんきてぃ。どこに女の子がおんねん。」
「お前、そんなんだから彼女できないんだぞ。」
「オレはきてぃと違ってモテるから。
できないんやなくて、つくってないだけやから。」
「岸君に失礼すぎるでしょ。廉あやまれー。」
「まぁ、オレのほうがきてぃよりイケメンだし。」
「おまえなぁ、これでも結構傷ついてるんだぞ!」
「ごめんな、きてぃ。www」
「ゆうたぁ。帰ろ?」
「あっ。ごめんな、りお。じゃあな。廉、Aちゃん。」
「じゃあなー」
「じゃあね」
「ばいばい、永瀬くん。」
「えっ。じゃあな。」
「なんであいつオレにだけ言ってきたん?」
「え、いや知らない。」
「役にたたんな、ブス。」
「だから、うるさい。みぞおち蹴るよ?」
「ごめんって。なぁ?」
「まぁいいよ。じゃあね廉。」
「おう。気ぃつけてな。」
このときから、歯車は狂ってたのかもしれない。
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作者名:作間そらと | 作成日時:2018年7月15日 18時