澄 ま せ ば 聴 こ え る 5

にひゃーくはち ページ11

八乙女side


慶ちゃんから直接電話で、

『体調が優れない』

なんて言ってくるのは多分結構きついからだと思う





消化にいいものを作れそうにも全く材料がないし、
スポーツドリンクとかも一切ないここの冷蔵庫。









控えめに言って、は？


まじでなんで何もない。
しんどいときに食べれそうなものがない。









買い出し行きますか…！！


慶ちゃんを迎えに行く高木に乗せてもらっても
2人とも変に疲れちゃいそうだから、





八「裕翔、買い出し行くから
車出してもらってもいいかな？」


中「あぁ、全然いいよ。今出すね」







意外にもすんなり受け入れてもらえてよかった。



有「…ほら、連れて行ってもらえば？」









そんな声が聞こえたと思ったら、




祐「……ひか、、おれも、いきたぃ、」



平日も休日もいつも動いて遊んでる元気な祐からしたら、今日は最悪で超暇なんだろう。






八「…わかったよ。じゃあほら、着替えよ、ね？」



断られるとばかり思っていたのか、
いいよの答えが出た瞬間から笑顔が溢れてて。







祐「うんっ！！」


すごい立派な返事と同時に元気良く頷いた。









着ていた普段着の青い短パンと
キャラクターが描かれてる白いTシャツに、
黄色い薄手のパーカーを腕を通さずに羽織らせる。


腕がちょっとした拍子で
当たっちゃったりしたら危ないし、
色々怖いからパーカーを羽織られることにした。







行ってきます！

といつものように言った祐を見ながら俺らも言う。







高木がワゴン車のほうに
乗って行ったのは知ってるから、

俺たちはそれよりも小さめな車に乗る。








あれとあれ買わないと、
なんて考えながら書いてきたものに
追加でメモしていく。








祐も外に出れて嬉しいのか





ニコニコしてるのを見て、

俺もなんだか心が暖かくなった。

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