偽りごっこ。___SB(M.A.G.I.C)

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貴方side









それから救急車が来て









神宮寺勇太は運ばれていった








岩橋玄樹は自宅待機になって帰っていって









誰もいなくなった楽屋は







血の匂いが少しして





花瓶や鏡も破れていて





投げつけたであろう携帯もバキバキで









置いてあったペットボトルも倒れて中身が漏れてて








あらゆる箇所についてる血がこのことの大きさを物語ってて








少し顔が歪んでしまう









「A！！大丈夫かっ！ ？」






『……お兄ちゃん、っ』





岸「まさか、岩橋がこんなことおこすなんて…」




宮近「…Aちゃん、さっき震えてたよね…もう大丈夫？」



『っえ、震えてたかな……もう大丈夫だよ』









震えて……たかな……？









プルルルル♪








岸「あ、俺だ」




岸「はい、岸です」




岸「…わかりました、今から行きます」







どうしたんだろうか






『…どうしたの？』






岸「ちょっと、神宮寺の病院行ってくる」



宮近「じゃー俺はAちゃんのそばにいるよ」









大丈夫だからね









そう声をかける宮近海斗に






少し身を委ねてしまった








ギュッ







ふわりと包まれて少し安心してしまって







ふと上を見たら







宮近「…俺、Aちゃんのこと好きかも」






『え？』




宮近「こんな時にいうのはおかしいんだけど……うん、今言わないと壊れちゃいそうだなって」









『宮近くんっ……』






宮近「…好きだよ」







チュッ









あーぁ









さすが、私の操り人形さん









『ごめんね…ちょっとメイク直してくる』









そう席を立ち






角を曲がると









『………ぁ、顕嵐っ……』







阿部「…今の……なに」





『………』




阿部「宮近からキスしてたよね…」



『ごめんね…私が拒みきれなかったから……』





阿部「Aは俺のだよね？」




『顕嵐っ……手痛いよっ……』





阿部「…ねぇ、好きだよ、愛してる」









その言葉を合図に激しいキス降り注ぐ









『……んっ』






阿部「宮近…ゆるさねぇ」









そうキスの合間にいってるのを









私は聞き逃さないよ？









『………宮近くんが…怖いよ』





そう怯えれば






阿部「大丈夫、俺が消してあげるから。俺が守るから」






ほらね？









みんな私の操り人形。

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