“しらぶ”じゃなくて“しらふ”です2nd*

番外編 ページ9

私が白鳥沢に入学して4ヶ月が経った。




今は夏休みです。





相変わらず部活は多く、内容もハードだけど、バスケ楽しいから苦ではない。






そして、ある日の部活終わり。








侑「Aー、水遊びー」





そう言われて、楽しそうだなと思い、侑汰の水遊びに付き合う。









侑「てめぇ、ホースは駄目っつってんだろ！…おいっ！…って、お前まえ！」




『へ？』







そう言った時には遅かった。






ホースから出た水は前を通った背が高めの子に全てかかった。









『うわぁぁぁぁぁっ！ごめん！』






侑「大丈夫かよ…って太一？」





川「何だ、侑汰か」







太一と呼ばれた男の子は鞄からタオルを出し、拭こうとする。








が、タオルまでびしょびしょになっていて拭くことが出来ない。







私は近くに置いてあったエナメルからタオルを出し、渡す。






『っとごめんね？…でも暑かったし涼しくなったでしょ？』





侑「そういう問題じゃねーだろ。太一はこのままびしょびしょのまま帰るんだぞ。」







『あー、そっか。ごめんなさい。よければ女バスの寮くる？近いし』





川「いや、ロッカーに着替えあるから大丈夫」









そう言って、着替えをとってきた太一君。







川「白布Aだよね、君」





『なんで知って…』





侑「同じクラスだわ、あほ」






『…あーっ！川西太一君か！』






お前席となりだろ、って言われた。








侑「仕方ねぇよ、太一。こいつ、睡眠とバスケと食うことしか頭にねーから」






川「なら仕方ないか。しらぶさんバスケ馬鹿だもんね」






こいつ今、わざとしらぶって言った。






『しらふですー。何なんですか君は。しらふって知っててしらぶって言ったでしょ』





川「いやぁ、知らなかったなぁ」






さっき普通にしらふっていったし、っていうとバレたか。って言われた。







クソ、ムカつく。








川「まぁ、１年間よろしくー、しらぶさん」







『あーっ、もう！しらふだって！てかもうAでいいから！』





なんか苗字だとこれから先ずっと、しらぶって呼ばれそう。








川「ごめんって、ちょっとからかっただけ。俺の事も太一でいいから」








よろしく、と言って手を差し出すと、パシって払われたから、無理矢理握手してやった。

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