“しらぶ”じゃなくて“しらふ”です2nd*

かわにし ページ18

賢二郎とAの様子がおかしい。




賢二郎はAを明らかに避けてる。





Aは賢二郎に何かを伝えたいけど賢二郎が避けるから伝えられずに挫折中。









川「何があったの、A」




『っ、たい…ち』





今にも泣きそうな声と顔でこっちを見つめる。






川「どうしたの？」




『…白布に…嫌われちゃ、った…距離おこ、うって…』







ヘラっと笑うA。




川「俺がげんい『太一は関係ない…よ？』…でも…『大丈夫だからっ！…あ、ごめ、ん』…いやこっちこそごめん」







いきなり大声をあげたA。





『本当に大丈夫だから…』





川「だったらさ、ちゃんと俺の目みて話せよ」






Aの 大丈夫じゃないのに大丈夫っていう所が俺は嫌い。




誰かに頼らず、1人で抱え込もうとする。








俺がイライラしてる事に気付いたのかまた泣きそうな顔をするA。





『ごめ、んなさい…。本当に大丈夫』





川「じゃあさ、何でそんなに泣きそうな顔してるの？俺はさ怒ってるわけじゃなくて…ただ、Aが1人で抱え込もうとする所が嫌いなの。助けて欲しいならちゃんと言わないと」






すると何かがプツンと切れたかのように、泣き出すA。





『たい、ち…ありがと…落ち着いたら、その…話聞いてくだ、さい』








クシャッと頭を撫でてやる。



川「よく出来ました。…とりあえずさ泣き止もうか？俺が泣かせたみたい」






『っ、ごめ、ん！』





ゴシゴシと目を擦り、涙を拭くA。




川「Aは馬鹿みたいにはしゃいでる方が似合う」




バシッと俺の背中を叩き、立ち上がりニィっと微笑んだA。





川「ったい！」





『馬鹿みたいに…って何なの？…ふふ、まぁ、いっか！元気出た！ありがと太一！…ちょっと白布に全部ぶつけてくる！」






そう言って、気付いた時には廊下を全力で走ってるA。









「こら、しらぶ！廊下を走るな！危ない！」




『すみません！後、しらぶじゃなくてしらふです！』








早速注意されてるし。







まぁ、元気になったならいっか。

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