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『ん……？』
ぼんやりとした意識が段々と浮上してくる。
痛むからだを持ち上げて周りをみわたす。
誰かの部屋？なのかな。
大きなベッドが一つだけ置いてある部屋。
そのベッドの真ん中にひとりぼっち。
『……にげ…なきゃ…』
ここがどこかは分からないけど逃げなきゃ。
また人間のおもちゃにされる前に。
ここじゃないどこかへ。
立ち上がると首に感じる慣れた感触。
『……ｯｯ』
首には首輪が着けられ、そこから伸びる太い鎖はベッドの足へとくくりつけられていた。
『また……誰かの“もの”になるの……？』
世に出ない獣人。
その使い道はいわゆる、貴族のおもちゃだった。
おもちゃと聞けばなんとなく察しがつくように、僕達獣人は色々な欲の捌け口だった。
『希少だなんて…よく言うよ。』
ご丁寧に誰かに着せられた服の袖を握りしめる。
ｶﾞﾁｬｯ
？「あれ？起きてたんだ」
突然部屋に入ってきたのは、真っ白な髪の目隠しをした男。
どうせ僕を乱暴に扱うんだ。
僕だって反抗してやる。
『……(ﾌｲｯ』
？「あれぇ？なんか怒らせちゃった？」
そう言って苦笑いしながらこちらに寄ってくる人間
『やｯｯｯやめろ…!!!寄るな……!!!』
こちらに伸ばしてきた手を反射的にはじく。
『やだ……ﾔﾀﾞﾔﾀﾞﾔﾀﾞ…寄らないでよｫ…』
叩いてしまった罪悪感と叩いたことでこれから受ける罰を想像して涙がでてくる。
人間は目隠しをしててよく分からないけど、また手を伸ばして僕の頭に乗せた。
反射的にギュッと目をつぶる。
？「ごめんね。怖がらせるつもりはなかったんだよ。」
？「僕は五条悟。君の名前を聞きたいな。」
温かい手。温かい声。
ちょっとだけなら教えてもいいかなって思った。
『……A』
五「そっか、Aって言うんだ。素敵な名前だね。」
これは母様がつけてくれた名前。
褒められたことなんてもちろんない。
ちょっと嬉しかった。
『……ありがとう…ございます…。』
そう小声でつぶやく。
人間はちょっと驚いた様子で、でも直ぐにこう言った。
五「A、今日から僕が君の家族だ」
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ﾋﾟ(プロフ) - にゃんこさん» ﾋｪｯｯ…!!嬉しいです頑張ります…!!! (2022年4月22日 16時) (
レス) id: c5f072110e (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - こんにちはです。にゃんこと申します。凄く何回読みました。続編楽しみにしています。 (2022年4月22日 11時) (レス) @page27 id: 6ded8b9e09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾋﾟ | 作成日時：2022年4月1日 23時
