出来事６ ページ7
「い、イルミ様…痛いっ…です…」
痛いほど手首を捕まれて本気で骨が折れそうで怖いんだけど。いや、ホントにポッキリいきそうだって。
内心焦っていると、イルミの部屋だろうか…部屋に連れ込まれ、そのまま近くの壁に押しつけられて首筋に針の先が触れる。
少しでも動けばその針が刺さりそうだ。
「俺専属のメイドなのに、何してんの？」
「…キルアにゲームの対戦相手になってほしいと言われたからです」
「気に食わないから禁止ね。主人命令。後、婚約者の自覚も持ちなよ」
婚約者婚約者って…。
「貴男は後継ぎが必要だから仕方なく婚約者が欲しかったのでしょうが、そんな事にオレを巻き込まないで下さい」
溜め息混じりに無表情に告げるとイルミは溜め息を吐いた。
オレは正論を言ったのになんで溜め息吐かれなきゃいけないんでしょうか。
「俺は母さんに何度か婚約させられそうになったけど、相手全員殺したよ。その気じゃなかったし。でも…Aならいいやって思ったからなんだけど」
「……」
「ここまで言っても分からないとか…バカ？」
真顔でバカ言うなし。
ちゃんと自分で言うのもなんだけど頭良いですし。
「バカじゃないです」
「いや、バカだね」
「ぶっ殺しますよ」
「出来るのならどうぞ？」
…一々カンに触る事を…。
苛立ちをなんとか抑えながらイルミを真っ直ぐ見つめる。
少し冷静に考えよう…イルミは婚約相手を何度も殺してきた。でも、オレは殺されない。その理由…。
……ダメだ、分からない。こういうのには疎いから嫌なんだよね…。
「兎に角、手放す気はないからそのつもりで」
「…婚約の件、考えときますよ。逃げる方最優先ですがね」
「逃げたらまた拉致するだけだし問題ないよ」
「その時は戦闘に持ち込みますから」
…全く、何でオレなんだろうね。
とりあえず…なんか訳ありみたいだし婚約の件は考えておこうかな…仕方なくね。
考えてる間にイルミに惚れたら…なんて、そういう考えも一応持っておこうかな。ま、有り得ないだろうけど。
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ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年7月30日 4時) (
レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
らいむぎ - 強引なイルミ様も素敵ですね（末期患者） 面白いです！更新応援しています！ (2016年7月19日 20時) (レス) id: d7e127b604 (このIDを非表示/違反報告)
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