出来事１ ページ2
オレの足元には元々は人間だった肉片がそこら中に散らかり、血の海と化していた。
顔や服に付いた返り血。
口元に付いた自分の血をペロリと舐め、通るのに邪魔だった肉片を蹴り飛ばし“絶”で家に帰る。
暗殺一家の一人娘であるオレは両親に酷く期待されていた。オレはその期待がプレッシャーで…家を飛び出し一人暮らしを始めた。
両親にはオレの居場所は伝えていない。
戻りたくないからね。
「……早く帰ろ…」
血生臭いし汗でベタベタしてるし。
自分一人で住んでいる家に戻ろうと足を進めていたその時だ。
微かに、いや…確かに感じるこちらへ近づいてくる気配。
念を込めた鉤爪が赤黒いオーラを纏う。
「……誰？」
「へぇ、俺の気配に気付くなんてなかなかやるね。うん、これで決定」
問いかけるとあっさり姿を現した黒髪で髪の長い…男の、人？
でも、決定ってどういう…。
その瞬間、目の前にいた彼は消え…一瞬にして背後を取られてしまった。
「ちょっと眠ってて貰うから」
その言葉が聞こえたと同時に首に衝撃が走り、視界がはっきりしなくなりオレは意識を手放した。
こうなることならさっさと殺っとけばよかった。
今更悔やんでももう遅いのだが…。
＊
「……うっ…」
目を覚ますと、目の前には無駄に高い天井と豪華なシャンデリア。
なんでオレはこんな豪邸にいるんだ…。
ゆっくりと体を起こし、部屋の中を探索する。無駄に広くてなんか…ここに住んだら本当に贅沢な暮らしが出来そう。
まぁ、オレは暗殺者だから依頼報酬とかで稼いでるからまあまあいい方だとは思うけど。
「…それよりオレはどうやってここから抜け出そうか…」
いきなり気絶させられて、拉致られて…こんなの洒落になんないよ？
「とにかく部屋を出て出口を探そう」
広い部屋を出ると今度は長い廊下。しかも所々分かれ道があるし…下手したら迷ってしまいそうだ。
不安になりながらも廊下を歩く。
本当に広くて迷路みたい…うわ、ホントに出口どこ…。
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ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年7月30日 4時) (
レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
らいむぎ - 強引なイルミ様も素敵ですね（末期患者） 面白いです！更新応援しています！ (2016年7月19日 20時) (レス) id: d7e127b604 (このIDを非表示/違反報告)
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