【HUNTER×HUNTER】偽りの記憶と蜘蛛の猛毒牙【幻影旅団】 (ページ6)

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No.005『シャルナークSide』ページ6

Aはおんぶするとすぐに眠ってしまった。

まぁ…捕獲する直前に自主特訓していたらしいし、この時間に眠くなるのは当然といえば当然かもしれない。

「またく…まだガキね」

「そう言ってやるなって」

溜め息混じりに呟くフェイタンに苦笑いを向け、これからのことをA抜きで話し合い、とりあえずは金庫の中身をどこにやったかを聞き出すことにした。

＊

結局、詳しい情報は掴めないまま気球に乗り込んだ俺達。Aは俺の膝を枕にして爆睡中。

よく見ると可愛いんだよね。なんて考えながらも気球を目的地まで動かす。

ウボォーは団長に報告。ユダが居るとか言っていたけれど、微かに聞こえてきた団長のいうとおりこの中にユダなんか居ない。

そして、詳しい情報までは掴めなかったものの、金庫の中身を移動させたのは梟とかいう男、ってことは把握した。

相手も念能力者だという話も終わり…話題はガラッと変わった。

『それで、Aは？』

「あぁ、Aならぐっすり寝てるぜ」

『そうか。無理に起こすなよ』

そんな声が聞こえてきた。

Aに興味を持ったのは団長だった。身体能力もそれなりに高く、念能力も使いこなせている。

なにより…その念の内容が良かったからなのかもしれない。

「でも、戦闘になればウボォーが暴れすぎると流石に起きちゃうかもね」

「爆睡してりゃ平気だろ」

「どうだか」

気球を崖のうえに着陸させてAを抱き上げて降りる。まだ爆睡中か。

相当な爆睡型なら…起きることはまずないかな。フェイがスタンガンでAを気絶させた時も１日近く眠ってたし。

「ん？わーあ、団体さんのお着きだ」

銃声が聞こえ、下を見ると喚く団体さんがいた。

「俺がやってくらぁ。お前ら手ェ出すなよ」

そう言ってウボォーが崖下に降りていく。

これは、凄いことになりそうだね。

…──という俺の予想は大当たり。ウボォーは暴れに暴れまくって団体はおろか隠獣までもを皆殺しにした。

これは、Aには刺激の強すぎる殺り方だから起きなくて良かった。

因みにAの耳はなんとか塞いだものの、流石に起きてしまった。