生活費をもらいます。 ページ11
A「買い物です」
北「え、昼メシ作ってくれんの！？」
ダダダっとこっちに大股で歩いてくる。
A「…っはい」
北「何つくんの！？」
A「まだ決めてませんが…」
ぐ、ぐいぐい来るな。
ちっちゃいって言っても、私より大きいしな。
近いし。
A「好き嫌いとか、あります…？」
北山さんからちょっと距離を置く。
男の人とか、不慣れすぎてムリ。
北「んー、俺はないよ。メンバーもあんまり聞かないな」
A「ありがとうございます。では」
北「おーう。気をつけろよ！」
…こーゆうのは、大人。
近くのスーパーで安いものを適当に買う。
何作ろう。
今日暑いし、そうめんとか。
茹でてトッピングするだけだからすぐ作れる。
しかも、そうめんなら食べやすいし。
よし、そうめん。
トッピングのトマトやらキュウリやら…
あ、卵。
そうだ、こんなにやってもらってるんだから夜ご飯も作るのが礼儀か。
肉だな。夜ご飯は。
勝手な考えだけど、夜はお肉ですよ。
お肉といえば、お米。
お箸とかお茶碗はあった。
あ、飲み物。
水か。
…水まで買うと重いな。
お米もあるし。
A「うぅうっ」
お会計までは良かった。
カートがあったし。
でも、私の力でこの重さはっ…
足をずるずる引きずるように歩く。
視線が痛い。
でも、頑張った方だよ。こんなに重いのに。
ああ、走馬灯見えないな。
こんな簡単に見えないか。
う、もうだめ。
北「うおっと！」
いきなり持ってた荷物が軽くなる。
北「んはは、買いすぎだろ〜」
北山さんだ。
あれ、さっきまで雑草と戦っていたはず。
A「…なぜ」
北「ん？なんか気になって来ちゃった♡」
来ちゃった…
A「助かりました、ありがとうございます」
北「いーのいーの。お兄さんに任せなさい」
働く最年長北山宏光の汗が輝いて見えた。
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作者名：苺パンダ | 作成日時：2020年3月12日 20時
