冨岡さんと留置所 ページ9
「冨岡さん」
「…」
「冨岡さん」
「…」
「冨岡さーん？」
「…」
「返事くらいしたらどうですかー？冨岡さーん？」
「なんだ」
「なんなんですか、毎回3回以上名前呼ばせて。いい加減1回目で返事してくれませんかね、嫌がらせですか。
…はぁ、もうどうして伊黒さんじゃなくて冨岡さんなんですか」
…そうだ、私は伊黒さんにお願いしたはずなんだ。
"一緒にリアーナの留置所に行ってくれませんか"と。
…で、なんで冨岡さんがついてきた？
「そういえばA、お前伊黒のことお兄ちゃんと呼んでいるらしいな」
「げ、なんでそれを」
「この前ホテルの廊下で聞いたんだよ、お前と伊黒が話してるの」
「え〜」
「伊黒がお前の背中を見送りながら笑ってた」
「…だって伊黒さん優しいですもん」
「…」
そういうと冨岡さんは何か言いかけていた口をつむった。
そして元々無口な冨岡さんはさらに無口になり、全く私の問いかけに返事をしてくれなくなった。
…んん？？なんか怒ってる？？
・
・
「リアーナ！！」
ホテルを出る前に、宇髄さんと悲鳴嶼さんがポリスにアポを取ってくれていたおかげで、
問題なくスムーズにリアーナとの面会をすることができた。
着ている服こそ昨日着ていたようなスーツでは無いもの、元気そうだった。
「それでリアーナ、裁判の方はどうなりそうなの？」
「それがね、私が騙され、脅されていたという情報を警察に渡してくれた人がいてね。
名前こそわからないのだけれど…黒い帽子をかぶって、パーマがかった髪で、肌が青白い人だったわ。
警察に聞いても教えてくれないの。
でもその人のおかげで、刑は免れそうよ。
Aと一緒に日本にはいけないけれど…私はここで頑張るつもり。」
「そっか。よかった」
「A…酷いことしてごめんなさい。
その頬の傷は私が…」
「…大丈夫よ。こんなのただのかすり傷、すぐ治るから。
リアーナこそ、肩は大丈夫？そっちの方が深傷だったでしょう？
私はリアーナの方が心配だわ」
そういうと、リアーナはｸｽﾘと笑って私を見た。
「ほんと、あなたはお人好しなのね、A。
そこがあなたのいいところだけど、今度外国に行く時は、YESとNOの使い分けくらい覚えておいた方がいいわよ。
知らず知らずのうちに誰かの妻になっちゃうから。
…ありがとうA」
そういってリアーナは今までで1番優しい笑顔を見せた。
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月影美國(プロフ) - お正月編めっちゃおもしろかったです！ (2022年8月1日 22時) (
レス) @page24 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - 可哀想に、夢主。ここまで苦しんできて、こんな時まで思い出してもらえなくて。結局、無一郎にとって夢主は、どうでもいい存在だったんですよ！大事な約束を忘れてもいい、どうでもいい存在だったんですよ！！ (2022年7月26日 10時) (レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - 完結おめでとうございます!!とても面白かったです(≧▽≦) (2021年3月26日 12時) (レス) id: 87d010c47c (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - Rainさん» 嬉しすぎます！！！ありがとうございます！！！最近更新できてなくてすみません((泣 がんばりますね！！ (2020年7月25日 2時) (レス) id: df4a9c362b (このIDを非表示/違反報告)
Rain - 完結おめでとうございます！1日で面白くて最初の話から読んでしまいました！ 善逸とむいくんが推しだからすっごく楽しく読ませていただきましたこれからもりこさんの作品を応援します！ (2020年7月10日 21時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ
| 作成日時：2020年6月14日 5時
