継子【冨岡side】 ページ7
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「霧の呼吸だと…？？」
「はい」
「聞いたことがないぞ、そんな呼吸」
「そうですよね。霧の呼吸は私が作り出した、私のための、私だけの呼吸です。」
「なんだそのリン◯ーンみたいな説明は」
「鱗滝さんと特訓しているときに感じたんです。
…私には大きな水の束を操る力がない、と。
水は体積が増えれば増えるだけ、重くなる。
今冨岡さんが編み出そうとしている拾壱ノ型、凪は今までの型の何倍もの水を必要とするんですよね」
「ああ、アレはまだ未完成だが今までの型と比べものにならないくらい重い」
「そこなんです。私はその"重さ"に弱いんです。
どれだけ鍛錬しても、そこだけは筋肉量のせいで変えられない。
だから、
"水が重いなら蒸発させて軽くすればいい"
そう思ったんです」
妹弟子ながらよく考えた、そう思った。
しかし、重さに弱いとなると、胡蝶しのぶも同じだ。
アイツも筋肉量からして鬼の首が切れない。
「だったら胡蝶と同じ毒を…」
「それは嫌なんです」
俺の提案を遮り、霧島はきっぱりと断り、強い眼差しで俺を見た。
「私は、心の強さを教えてくれたあなたと、技の基礎を教えておじいちゃんのように優しく見守ってくれている鱗滝さんからの"始めの型"を忘れたくないんです。それだけは死んでも変えたくないんです。」
そういう霧島の目には大粒の涙が溜まっていた。
ああ。
コイツは本当に泣き虫だな。
小さい頃の俺によく似ている。
俺もよく泣いて、鱗滝さんと錆兎に怒られたな。
でも、
コイツは、
霧島は、
泣き虫だけど、
心の中に大きな芯を持っている
そう強く感じた。
「だから…っ、冨岡さん…っ！！
私を継子にしてください！！！お願いします！！！」
・
・
・
・
まだ14歳の子とは思えない強い意志が俺の背中を押した。
俺は他とは違う、俺は柱であってはいけない、
そう思い続けていた。
今だってそう思っているし、この何にも表せない劣等感は一生消えないだろう。
でも、
霧島。
俺がお前の行先の糧になれるなら、
・
・
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・
「容赦なくいくぞ」
・
・
・
協力してやりたい。
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実際に水を使っているわけではありませんがね…笑笑
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かぐや - え？いいなぁ…カナエ先生じゃん…現実にもいて欲しかったな…(・・3鮭）ガッカリぴちぴち (2020年7月6日 6時) (
レス) id: 20ac6cb932 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - るりもちさん» うわぁぁ、ご指摘ありがとうございます！頑張りますね！ (2020年5月28日 7時) (レス) id: df4a9c362b (このIDを非表示/違反報告)
るりもち - 甘味処タイム壱での禰豆子の「ね」が「鼠」になってますよ！素敵な作品ですね！ (2020年5月28日 6時) (レス) id: d40b704eb5 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - もちもちさん» もちもちさん〜泣ありがとうございます！！なんとか頑張ってみます！！！！！ (2020年5月5日 1時) (レス) id: df4a9c362b (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - めっちゃ面白いです!!作品消さないで欲しい､､、更新頑張って下さい!!! (2020年5月5日 1時) (レス) id: 11f81e1c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ
| 作成日時：2020年5月4日 1時
