かいとくん。２ (ページ4)

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どれくらい泣いただろうか

「すみません、紫耀さんっ...」

私は我に返り、紫耀さんの胸の中から離れようとする

平「いいから。このまま抱きしめさせてよ」

紫耀さんは私を抱きしめたまま、決して離そうとはしない

不覚にもドキドキしている自分に気づき、徐々に恥ずかしくなってくる

平「...あーっ。これ以上は我慢できなくなりそうだからもう離す！」

そう言って紫耀さんはやっと離してくれた

平「俺、これからもずっとAちゃんのことが好きだから。今は考えられなくても、いつかは俺と付き合って欲しいな。」

紫耀さんはいつだってこんなにも真っ直ぐ気持ちを伝えてくれているのに、それに応えないのは失礼に値するよね

私も前に進まなきゃいけないし

今はまだ海人くんのことばかり考えてしまうけれど、少しずつ紫耀さんと向き合えていければいいな

「紫耀さん...。いつもいつもありがとうございます。私、紫耀さんとのこと前向きに考えたいです」

平「ほっ、ほんと...？」

「はい。私、紫耀さんのことを好きになりたいんです。だから...本当に無責任なんですけど、少し待っててもらえますか...？」

平「当たり前。俺はいくらでも待つよ。海人に対しての気持ち、整理つけておいでな」

正直、海人くんのことを忘れられる自信はあまりない

でも、紫耀さんが与えてくれた時間をしっかりと使って、私は海人くんを忘れると決めた