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｢……イテテ｣
ぽたぽたと床に落ちていく血
ゆっくりと腕を伝っていく血を感じてそんな感想をボソッと呟く
教室にいる全員が唖然とし、目の前にいる一颯くんも大きく目を見開く
｢……血出てるね｣
そう言うとナイフにこもっている力が弱まったのを感じて手を下ろす
ナイフを掴んでいる自分の手を離して、ゆっくりと掌を開く
｢……当たり前のことだよね、だってナイフだもん。……場合によっては、簡単に命を奪えちゃうもんね｣
顔を上げてニッコリと笑うと一颯くんは怒った顔をして、僕の胸ぐらを掴む
｢……お説教なら後で聞くよ。それより、今はキミの話を続けてよ｣
一颯くんは僕から手を離して、また皆に向き直る
柊｢……相手に何をしたら傷つくのか。何をされたら、傷むのか。
……お前たちには、それに気づかない感情が麻痺した大人には、なって欲しくなかった……
想像力を働かせて、自分の言葉や行動に、責任を持つ。
決断をする前に、踏みとどまって、
これが本当に正しいのかを、問いただす。
そんな誰もがわかっているのにできていない！
考えることの大切さを、皆には……伝えたかった……
……それが、俺の三つ目の目的だ…｣
目的を話し終えた一颯くんはどこかスッキリした顔をしている
柊｢自分の余命を、告げられるまでは、俺もこんな、事件を起こすことなんて考えたことなかったよ。
…でも、景山が気付かせてくれたんだな。俺はまだ、何もしてない。教師を名乗りながらも、まだ、何も教えてないって。
……皆には、怖い思いをさせて本当に、申し訳無かったと思ってるっ！
でも！！
この10日間で、見違えるほど変わってくれた…っ。
それがっ、何より、何よりっ、嬉しかった…。
俺を、教師にしてくれて、ありがとう…｣
せんせーは深く頭を下げた
それを受けて、兵頭くんは立ち上がり｢ありがとございました｣と言って、返すように頭を下げた
柊｢明日の昼にみんなを解放する。俺の授業はこれで終わりだ。
今まで、お疲れ様。」
そう言って僕の横を通り過ぎて教室を出て行った一颯くん
それを少し遅れて追いかけて行った茅野ちゃん
さて…明日で僕もタイムリミットだ
やるべき事は…ひとつだけ
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年8月24日 11時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
火香 - もう、終わりですか？そうであれば、もっとみたいです。 (2020年12月22日 23時) (レス) id: c8fda0f1d6 (このIDを非表示/違反報告)
むささび(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます。完結するまでは更新させていただきます。お待たせしてしまうことになって申し訳ございません。 (2020年10月4日 18時) (レス) id: 604bb43591 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - もう、更新しませんか、、？最後まで、読みたいです (2020年10月3日 12時) (レス) id: f50522564b (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - これ面白いです！続き待ってます！更新頑張って下さい！ (2020年2月2日 17時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
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