3年A組の猫羽さん さんっ！

・9時間目 ページ18

柊｢俺の授業を始める。礼｣







皆が綺麗にお辞儀をするのを見てふんわりと笑う









1日目とは大違いじゃないか…








柊｢着席｣









ゆっくりと座っていく中、一颯くんが口を開く









柊｢えーっと、俺がフェイク動画を作ったところまでは見破ったんだよな？」







結城｢その動画がSNSにアップされてます｣





水越｢炎上につぐ炎上で大変なことになってるよ…？｣









柊｢うん、わかってる。全部計画通りだ｣











そう言った一颯くんをパッと見る









柊｢この動画を流すことも、それによって俺が犯人扱いされることも。


全て、初めから仕組んでたことだ｣









里見｢意味分かんねぇよ！



……だってあの動画は全部嘘なんだろ？だったら先生は、景山を殺してないんだし、犯人扱いされる必要もないだろ」









そう言った里見くんの言葉に全員が同意する










柊｢という訳でこれからお前達に全てを話す｣









今……？








やっぱり彼の意図は分からない









だから楽しい










柊｢俺の計画も、本当の目的も。




想像力を掻き立てて、よく聞いてほしい｣










そう言われた生徒は顔つきが変わる









僕は自分を保つために大好きなパーカーのフードを被る









柊｢俺には学生時代から付き合ってる恋人がいた。


彼女は武智先生の秘密を暴いたことで、フェイク動画を流されて、

それがきっかけで、精神を病んだ。




俺はその、フェイク動画の証拠を掴むために、武智がいるこの魁皇高校に入った。




だが、学生時代に患っていた癌が再発して、無駄に月日を過ごすことになった。




そんな時。景山のフェイク動画が投稿された。

俺は景山に会って、話を聞くことにした。
けどその帰り、景山は武智を説得するために、一人で学校を出て、





……亡くなった｣








ぎゅっと手に力を込め、唇を噛みしめる











ああ、本当に…_世間知らず(・・・・・)の自分に腹が立つ

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