3年A組の猫羽さん さんっ！

ホームルーム 〈8日目〉 ページ2

…＿＿＿ 3月10日





屋上に一颯くんが立っている








柊『この瞬間をもって、俺の授業は完結する…』









そう言って、後ろに倒れていく








待って……いかないで……お願いっ…






…＿＿＿




｢っ！一颯くんっ！！｣







ガバッと起き上がると、ハシゴを登って僕の様子を見ていたらしい一颯くんと目が合う








｢っハァハァ……｣






柊｢A？｣







｢ふっ……ぅ…ハァ｣








ギュッと自分の服を掴み息を整えようとすると、一颯くんが僕の背中を擦り一緒に息をしてくれる








柊｢大丈夫だ…怖い夢でもみたか？｣








｢………んーん、みてないよ…大丈夫｣









誤魔化すように笑い、教室に行こうと提案する








柊｢猫羽｣






｢ん？｣







先に飛び降りると、名前を呼ばれたので顔を上げる








柊｢課題、出来そう？｣







｢どうかなあ〜｣








苦笑いをして髪をくしゃとする








｢……てか、武智が犯人なんでしょ？もう終わりじゃないの？｣









首を傾げると目の前に一颯くんが立つ









柊｢まだ…｣








｢そっかあ〜…楽しませてくれるの？｣








柊｢……うん。ちょっと辛いかも知らないけど…｣









僕の頭の包帯を撫で顔を歪める僕の…恩人。飼い主。ヒーロー……先生









｢どうしてそんな顔をするの？｣









その手を掴み熱を確認する








大丈夫…暖かい…








｢キミがそんな顔をするのは、僕も辛いのだけど｣









むすぅと頬を膨らますとふはっと吹き出す









柊｢ごめん。俺ずるいから、そこんとこ覚えといて｣








｢なんだそれっ｣








ふっと鼻で笑って意味わかんね〜っと背を向ける









準備室のドアに手をかけて、引く









………残り、2日しかない…









｢僕は…｣









出来ることをやろう……









後悔なんて、もうしたくない…

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