3年A組の猫羽さん

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ガタガタっという物音で顔を上げる猫羽










里見が真壁の胸倉を掴んでいる光景を見てキョトンとする










(やべ、ぼーっとしててなんも聞いてなかった…)










里見｢なんで俺がコイツよりよええんだよ…！こんなヤツに負けっかよ｣












茅野｢真壁くんは弱くなんかないよ…玲奈が言ってた｣










｢……私が真壁くんの選手生命を奪った。




でもだからこそ、彼の分まで努力して一分一秒でも早くゴールするんだ…。





それが、私の出来ることだから……｣










景山が猫羽に話した真壁の事で、一番印象に残ってる言葉を呟く











茅野｢…澪奈がそう思えたのはきっと、悲しみや苦しみを乗りこえた真壁くんを見たからだと思う！｣










茅野の言葉に里見は手の力を緩めていく









里見｢取り返しのつかない事したって……そんなん知ってた！







………殴れよ。殴ってくれよ｣









真壁に訴える里見










そんな里見を見据えて、真壁が口を開く









真壁｢景山はきっとそんな事望んじゃいないよ






その悲しみを力に変えてくれ、里見！｣














すると、柊が教卓に戻って、通話相手の郡司に話し始める










柊｢でも、現実はそんなに甘くない｣










そう言って、拳銃を取り出して生徒に向ける










全員ガタガタと教室の奥まで逃げていくなか、猫羽はじぃっとその拳銃を見つめる










柊｢言ったはずですよ。間違えたら5人の命が犠牲になるって｣








その言葉に教室に緊張が走る









柊｢今から呼ぶ5人は隣の美術室に来い…！それ以外のものは教室から出るな。出たら命の保証はない｣








里見｢待ってくれ！5人のうち1人は俺でいい｣









名乗りを上げた里見に銃口を向ける









里見｢これが正しい事だなんて思ってねえ。ここにいる誰よりも責任を取らなきゃいけねぇ！｣









クラスメイトに向けてそう言った里見の意志を柊は汲み取ったのかそれを受け入れる









｢…カッコイイねぇ｣









寄りかかっていた窓から歩き、柊と対面する猫羽










｢ねぇ、僕もそれに入れてよ｣










銃口を向けられても笑顔を崩さない彼女に柊は怪訝そうな顔をする

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