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「あッ 、あっ……あぁッ …!」
グクの苦しそうな声が
部屋に木霊(こだま)する 。
既に 、三回は超えた 。
グクはまた 、私の中で 言葉に出来ない感情を吐き出す 。
「はぁ 、っ……はぁ 、ヌナ、ヌナ っ…… 」
「グク、っ……」
私の上に ドサッと倒れこんだ グク 。
限界なのか 。
全ての体力を使い果たして 、私に抱きついている 。
すごい汗 。
彼の熱っぽい 身体を 、優しく包み込む 。
「ヌナ ……やり過ぎました …、」
「あははっ … お疲れ様、(笑)」
「はぁ、…… ヌナ …」
「… なに?」
「…… 呼びたかっただけです、」
「 …… そっか」
私とは顔を合わせずに 、私の胸に 顔を埋めている 。
…… 来て良かった 。
やっぱり 、グクには会ってあげないと だめだ 。
この子の言葉に出来ない悲しさも 、苦しみも
私が放ってあげなきゃいけない 。
いつもなら 服を着て 部屋を出る時間が過ぎても 、
私は まだ
グクを胸に抱き締めて 寝ていた 。
「 ……あ、そうだ、ヌナ、情報…なんですけど」
「いらないよ」
「いや…」
「なんか… グクの本心見れてよかったから、満足」
「……」
グクはまだ 、私と顔を合わせない 。
「……ヌナ、ほんとは… 僕、ヌナに他の男のところ行ってほしくないんです」
「 … 」
「でもそんなこと、出来ないし… 本当は、御客様であるヌナに こんなこと言うのも、許されない」
「…そうだね」
「…… ヌナが言った通り。僕は浮気をするのが仕事。だからこのこともきちんとヌナに伝えます」
グクはようやく顔を上げた 。
「新しい男が入りました。普通の御客様じゃ買えないような人物です」
「けれど、ヌナが……ヌナが欲しそうな情報が詰まってるんです。だから教えます。上の人に言ってヌナでも買えるようにしておきます」
グクは悔しそうに その名前を伝えた 。
「キム ソクジン っていう……」
…… キム ソクジン …… ?
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百合梛 - 初めまして、頁を捲るのが惜しい位に面白い作品です、他の作品とは違う読みやすさと魅せられる物が有ります、如月様の御挨拶の書き方もとても素敵で感動しております。第二幕これから魅させて頂きます。 (2019年7月23日 15時) (レス) id: 620040a8de (このIDを非表示/違反報告)
ゆ わ こ(プロフ) - ただ好き。こういうお話が好き。 何回も読み直してしまう (2018年11月16日 18時) (レス) id: 41ddd5c2e8 (このIDを非表示/違反報告)
ЯeI(プロフ) - とても簡潔に感想を言いますと、やたら行間が多くて読みにくい、会話に(笑)という表記がよく出てくるのが小説的には…という感じでした。それ以外は真似したくなるような所ばかりで、ありきたりな設定の中に色々と詰め込まれてて面白かったです。外伝頑張ってください。 (2018年3月23日 22時) (レス) id: 916ce16a17 (このIDを非表示/違反報告)
sunshine。。。(プロフ) - 面白い。 (2018年3月4日 10時) (レス) id: a43e5c801b (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - 途中途中がエロすぎますよwあ、いい意味でですよ!?しかもみんなの特徴をすごい掴んでいてめっちゃ好きです!しかも所々がかっこいいです!何回も読み返したくなる病にかかりましたw第二幕楽しみにしてます!これからも頑張ってください!応援してます!!! (2018年2月26日 15時) (レス) id: 0f8c4a85df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月 x他1人 | 作成日時:2018年2月17日 15時