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01. coffee&hope ページ2

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不意に教授は立ち上がり、思い立ったように自身のデスクを漁り始めた。
何だろう?とその姿を見守っていると、目当てのものがあったのか、何やら嬉しげな顔だ。その手には二枚の紙片が握られている。


「これ、以前から興味のあった博物館の展覧会のチケットなんです。きっと君も楽しめると思うよ」


はい、とその片方を渡される。
___刹那、私の中にある一つの計画……基、下心が脳裏を掠めた。それを口に出すことは憚られたが、もう二度とこんな機会は訪れないだろう。


「あの、教授……」

「おや。これ、次の日曜までなのか……あ、そうだ。よければ一緒に行きませんか?」


予定が合えばですけど、と苦笑する彼。

きっと私は今、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしているだろう。
だって今まさに、私が提案しようとしていたことなのだから。私は断る理由が無く(寧ろ好機である)頷いた。


「はい、是非」

「じゃあ次の日曜日に。あぁ、長く引き止めてしまってすみません」


いえ、と私は首を振り、彼の研究室を後にした。

貰ったチケットを大切に鞄にしまって、スキップしたい気分を抑えて廊下を歩く。

胸は期待に膨らみ、頭の中は既に来週の日曜日のことでいっぱいだった。




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作者名:-kisaki- | 作成日時:2022年10月23日 12時

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