7話 ページ7
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「じゃ、行ってきますー」
「ご武運を」
頭を下げる伊地知さんに会釈をする伏黒。
真っ暗な保育園の中に入りながら、私は伏黒に話しかけた。
「最近さ、私の部屋で怪奇現象が起こるんだよね」
「ふうん。……乙原、俺と幽霊どっちがいい」
「出た二択」
伏黒の中で二択って流行ってんの?流行なの?楽しいの??
疑問を抱きながら、どうせ質問に答えてくれるわけがないと諦めてアンサーを口にした。
「伏黒一択でしょ、そりゃ」
「……そうかよ。あ、呪霊」
「おいまじふざけんなよ!!」
リアクション薄いな!と叫んで呪具を取り出す。
その間に伏黒は鵺を呼んでいた。
「うっっっわ二体同時かよ最悪。伏黒2級よろしく」
「乙原が1級か」
「等級的にはぴったりでしょ」
あんま不服そうな声出さないで。私もなんで一級やってんのか分かんないのよ。
五条先生が推薦したからだけど、最悪。
「……死ぬなよ」
「オッケー。終わったらなんか買っていこう」
あと私の部屋の怪奇現象解明してね、と言うと、女子寮に入るんなら俺変態になるだろ、と返ってきた。
仕方ないじゃん。真希さんも野薔薇も今夜は任務だって言うし。
よろしく、という言葉と同時に動き出した。
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作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時