6話 ページ6
.
「そういえば伏黒、最近五条先生への当たり強くない?なんかあったの」
隙あらば悪口言ってんじゃん。
私最近の伏黒なら五条先生を暗殺するのもおかしくないと思うの。
どうなの、と伏黒を覗き込む。伏黒は目を逸らしてから首に手を置いた。
「……最近ウゼェんだよ、あの人」
「え、あの人にウザくなかった期間なんてなくない?」
語尾に(笑)が付きそうな勢いで話す。
前に居る伊地知さんが「(あの人呼びされてる五条さんって一体……)」と思っていそうだが気にしない。
「いや、俺の色恋絡みで」
「え」
「へっ!?」
「え、伊地知さん?」
危うく事故りかけた伊地知さんに「大丈夫ですか」と聞く。
「大丈夫です」と言いながら申し訳なさそうにしている伊地知さんは、恐る恐ると言った風に口を開いた。
「私……五条さんからその話聞いたんですけど……本当だったんですね」
「……それ、誰が相手とか聞いてませんよね」
「す、すみませんすみません……!えっと、家入さんも知っているかと……」
かなりの最低音で相槌を打った伏黒。
ヤクザに絡まれた社畜の如く怯えている伊地知さん。
何もかもがちんぷんかんぷんな私。
知らないところで殺意を向けられている五条先生。
.
355人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時