5話 ページ5
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伊地知さんが運転席に座る車に乗り込みながら、私は口を開いた。
あ、伏黒エスコートありがとう。
「今回の任務、どのようなものなんです?」
「えぇ!?ご、五条さんにお聞きでは……」
「あの人がちゃんと説明するとでも」
「いえ」
「即答されてんの笑う」
「簡単に説明しますと、1級と2級が出た保育園ですね。他にも何体か呪霊は居ますが、それは4級相当か以下です」
こちらです、と伊地知さんが操作するタブレットには任務先であろう保育園が映し出されていた。
ここニュースで報道されてたところだ。伏黒も把握していたのか、二人で顔を見合わせる。
私達の考えていることが分かったのか、伊地知さんは「そうです」と頷いた。
「児童虐待があったところです。きっと保育士さんのイライラや被害にあったお子さんの親御さんの恨みが詰まっているんでしょうね」
「大変な世の中ですね。私は他人事でしか物事言えませんけど」
「そう考えると伊地知さんは五条先生に振り回されても荒れたりしないの素晴らしいですね」
俺なんて何度殴ろうとしたか、と言う伏黒の隣で頷く。
私は一回背後から呪具で腰を狙った。ちなみに五条先生がぎっくり腰になりかけて反省した。またやる。
ぎっくり腰は歳だろ。
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作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時