21話 ページ21
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静かに歩いていく伏黒。静かな伏黒も怖いが、私にとって一番怖いのはハイになった伏黒。どうした?ってなる。
だから一生笑わないで欲しい。オマエは絶対穏やかに笑うな。
そんな理不尽なことを考えていると、伏黒が足を止めた。反射能力がまったくない私は彼の背中に激突した。
「あ、悪ィ」
「謝れるのがあんたの良いとこだよね」
「うぜェな……」
「なんでそんなこと言うの!?ひど〜」
一切思っていないことを一切思ってない声色で言うと、伏黒はまたもや嫌そうな表情を浮かべた。
でも、すぐに表情を切り替えた。追い付けなくて、え、と固まってしまう私に伏黒は言う。
「乙原が好きだ、付き合って……、くれ」
「え」
今ですか?唐突な告白にびっくりする。
そんな私を意に介さず、伏黒は続けた。おーい、君目付いてる?
「釘崎との電話んときにあんなこと言っといて、だけど、……五条先生と一緒に居んの見たら、クソ嫌だった」
「う、え、えっと、それは、嫉妬……??」
「……俺になに言わせる気だよ」
否定しないんかい。そう現実逃避する。
何かボケた方が私らしいのだろうけれど、残念ながら今の私にそんな要領はない。
硬直する私に伏黒は続ける。今日めっちゃ喋るね??
「答えはYESかはいで」
「おーーーーーーーーい」
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作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時