3話 ページ3
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「前と後ろ、どっちがいいか?」
「なにその質問……」
その次の日から、伏黒は朝の挨拶の後によく分からない二択を提示してきた。
前と後ろってなんだよ。それ比べるものじゃなくね?
「えっと……前?」
「なるほど。ありがとう」
「前々から思ってたけど、その質問何に役立てるわけ?」
「……分かんないのか」
「分かるか」
不服そうに見てくる伏黒にツッコミを入れる。
多分10人中8人は首を横に振ると思うよ。
それでいて首を縦に振った残り2人は多分超能力者。テレパシーが使えるんだと思う。
……もしかして、伏黒は私がテレパシー使えるとでも思ってんのかな。そうなのならばそんな誤解は早急に解かなければ。
「伏黒、私はテレパシー使えないよ……?」
「は?」
「はーいおっぱっぴー!はよー!」
「うるさいわよ虎杖。あんた達二人だったのね」
「野薔薇おはよう」
「え、俺は?」
ねえねえ、と近寄ってくる虎杖に「今日もうるさいね」と返す。
何故朝から一発ギャグを見なきゃならんのだ。朝テレビで見たっつーの。
「なに話してたのよ」
「へ?あ、そう!野薔薇聞いてくれる!?伏黒が、」
「おっはよーんみんな!集まってるね〜今日も」
………この不審者サングラスめ。
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作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時