18話 ページ18
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……そんな会話をしたからだろうか。
「Aー!これ食べる?おっけー!あーん」
「何も言ってないっス」
指でちぎられたチョココロネを差し出されて躊躇する。
この人法律って知ってんのかな。
教師は距離近くちゃダメみたいな法律なかったっけ??(あやふや)
そう、何故だか先週から五条先生が近い。
何故も何も野薔薇に変な入れ知恵をされたからだろうけど、本当に近いからどうにかして欲しい。
今だって腰に手回ってるし。
話して欲しくて身をよじるも、まったく持って意味がない。
「白菜が近い」
「それ僕のこと??」
「野薔薇が言ってました」
「野薔薇????」
任務帰ってきたらギタギタにしてやろう。
いや、教師が言う言葉じゃない。
「ちっけェんですよマジで!離れてください!!」
「いやいや〜。……でも、嫌な気はしないでしょ?」
「〜〜顔に感謝しろ!!!」
耳元で囁かれてすぐに顔を上げる。
そこには顔面国宝があって、残念ながらそれを殴ろうという気にはならなかった。
「てか嫌な気分とかどうとか関係なくて!教室内でこういうことするな!!」
「教室外だったらいいんだ?」
チラチラ頬を染めてこちらを見てくる視界の端の虎杖が鬱陶しい。
そう言おうとしたらすぐにその言葉を返される。
腹立った私は五条先生の脇腹を掴んで教室の出口に向かった。
八つ当たりで虎杖を睨んで。
「やだ〜♡Aったら大胆♡……ちょ、痛いから手離して!」
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「(俺乙原にクソ睨まれたんだけど何かしたっけ……)」
「(……知らねェよ)」
「(アッ伏黒!!シャーペン爆散してる!!)」
「(知らねェよ)」
「(見ろ手元!!!!)」
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作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時