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17話 ページ17
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『学生の前に、俺らは呪術師だ。
恋愛に現を抜かしている暇はねェし、死と隣り合わせだ。
いざとなった時に俺は乙原のところに行けないかもしれない。
それで失った時、�猯�人�瓩辰椴�場がお互いに重荷になるだろ』
伏黒、真剣に考えてくれているんだな、と絆されるわけではない。
だって、伏黒ならそうだろうな、と分かっていたから。
……まあ、野薔薇は『はァ？』みたいな顔をしているが。
「行けないかもしれない、じゃなくて行けよ。普通に」
「すっごい簡単に言うね」
『五条先生ならあり得るが、俺はまだ無理だっつー話』
「はァ！？じゃああの白菜にAが取られてもいいわけ？」
「あの白菜？」
さっきから代名詞が失礼なんだよなあ。
真希さんは興味をなくしたらしく、勝手に冷蔵庫からケンタッキーを出して温めている。
あれ私ケンタッキー買った覚えないんだけど。
「つまりへたれてるわけでしょ。分かったわ、じゃあAが既成事実でも作ればいいんでしょ」
「多分野薔薇は何も理解してないかな」
「A、これ食うか」
「頂きます」
私も私で興味が薄れていって野薔薇にツッコミを入れるだけになったその時、野薔薇の声がやけに響いた。
「恋人っていう立場がどーたらこーたらって、別に好きな人っていう目が入ってたら変わんなくね？」
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作者名：きゆさずき | 作成日時：2023年8月10日 23時
