今日:7 hit、昨日:16 hit、合計:47,665 hit
小｜中｜大
15話 ページ15
彼らは一番楽しい時期です。
.
「ちょっと眠くなってきたかも」
「だから言っただろ、いい子の乙原が夜を越えられるわけないって」
「嘘つくなよ、文句も言わず頷いただろうが」
しらーっと目を背ける伏黒を横目で見る。
それから先程と同じように、いい案だ！という笑みを浮かべた。
「伏黒が目が覚めるようなことすればいいんじゃない？」
「無茶言うなよ」
「いけるって。頑張れ」
「うぜェ。……分かったよ。唇と額、どっちがいいか？」
「どうした伏黒大丈夫そう？？？」
「ちなみに俺は唇」
「聞いてねーよ」
意味分かんないその二択。
眉を寄せる私と目がガチな伏黒。
どうせ何がとか聞いても返ってこないんだろうな、と諦めて口を開いた。
「じゃ、唇」
「……分かったよ」
コイツは……という目をしていた伏黒は顔を近付けてきた。
は？と困惑気味な私を置いて、目が真剣な伏黒。
真っ黒な目で射抜かれて私は身構える。
ぎゅっ、と目をつむる。
感触があったのは唇ではなく頬で、遅れて控えめなリップ音が鳴った。
伏黒が私の頬に口付けを落としたのだ。
「唇は、付き合ったときだ」
.
「(え、恵とA何してんの？)」
「(クソ)」
「(先生、このイケメンを逮捕してください)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 355人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゆさずき | 作成日時：2023年8月10日 23時
