11話 ページ11
.
「ねっ、ねえ伏黒、私どうすればいいと思う?」
「声震えてるな。大丈夫か」
「大丈夫なら叫んでないと思う」
シラフで、絶叫して寮の外まで走るなんて五条先生に見られたら確実に笑われ案件なこと出来ない。
恐怖が膝に来だした。膝カックンされたら多分折れる。(んなわけ)
転移した震えによって腰が抜けそうで、必死に伏黒のダル着を掴む。
ぱち、と目が合うと「あー」と居心地が悪そうに目を逸らされた。
こいつ、意味分からん二択してくるくせにどこか落ち着かない様子なんだよな。何かあったんだろうか。
そんな疑問も発生したが、今は伏黒よりも幽霊。この二択を出されたら即答で幽霊と答えるだろう。
女子寮の方を振り返った伏黒は、自身の肩辺りの高さにある私の頭に手を乗せてから「行くぞ」と言った。
行くってどこに???主語ちょうだい主語。
コミュ障め、と思っていると伏黒は女子寮の中に入った。
え、オマエ昼間に『女子寮入ったら変態になる』って言ってなかったっけ??
って言うかその前に私の記憶が正しければ野薔薇と虎杖と伏黒と私の四人で野薔薇の部屋で遊んだ気がする。
遊んだって人生ゲームね。ふしだらじゃないやつ。
オマエのその女子寮入ったら変態論が軸にあるとしたら君はもう全科持だよ。
.
355人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きゆさずき | 作成日時:2023年8月10日 23時