いつも笑っていて。 (ページ5)

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smile→5 ページ5

「朝から図書室って‥‥テンション下がるわ‥‥」

「え～なんでよ～私は好きだよ♪図書室(笑)」

「‥‥マジで？たから本好きだった？」

「‥‥んなわけね～だろ(笑)コイツが(苦笑)」

「なによ！私だって本くらい読むから！」

「‥‥本当に？」

「‥‥本当に！」

「‥‥本当に？本当？」

「‥‥本当に‥‥本当‥‥‥‥」

「‥‥怪しいわ‥‥」

「‥‥‥‥‥‥」

「(笑)匂いが好きなんだろ？図書室の？」

「そう！‥‥‥‥って何でわかったの？利太‥‥？」

「(笑)お前と何年いると思ってんの？(笑)」

「‥‥凄いね‥‥利太‥‥そこまでは私もわからなかったわ‥‥さすがだわ‥‥」

「‥‥‥‥」

「そうなんだぁ‥‥昔から本読むのは苦手だけど(笑)
この図書室の本の匂いって落ち着くんだよね‥‥」

「‥‥わかんないけど」

「優にはわかんないかも(笑)」

「利太‥‥あんたわかる？」

「‥‥‥‥」

「いいの‥‥私がわかってたらそれで♪」

「眠くなるのかな？」

「‥‥かもな」「だよね？たからと本なんて‥‥ねぇ‥‥」

私‥‥幼い頃から図書室の匂いが好きだったの。

古い匂いや‥‥新しい匂い。

人が歳を重ねていくように‥‥本も年月を重ねて

その本の匂いを漂わせる。

誰が読んだのか？誰が手に取ったのか？

全てを知ることは出来ないけれど、なんとなく

本を手に取ると聞こえてきそうな気がしてた。

こんな事思う人なんて‥‥たぶん‥‥いないだろうけ
ど(笑)

「じゃあ‥‥先生行くからな！何かあったら職員室まで」

「は～い」

先生が出ていくと、みんなガヤガヤと騒ぎ始めた。

「たから‥‥何か読むの？」

「読まないよ～ただ本を見てくるだけ(笑)」

「なにそれ(笑)私こっちいるからね～」

「うん！」

「利太は？」

「‥‥俺‥‥寝てる」

「(笑)了解～！」

私はいくつかある本棚へと向かった。

「うわぁ～凄い！‥‥なんて書いてんだ？？」

まぁ‥‥いい。書いてる内容なんて気にしない！

手に取って感じるだけで楽しいんだから♪

私は歩きながら、気になる本があれば手に取って

触れてみる。

「‥‥これは匂いが凄いな‥‥誰が読んでたんだろ(笑)」

私は触れながら、図書室を歩く。

心地よいひととき。

このまま寝ちゃいそう‥‥(これじゃあ利太と一緒だな(笑))

‥‥カタ‥‥。

「‥‥？」

‥‥カタ‥‥カタ‥‥。

本棚の向こう側から本を戻す音がした。

あなたに出会う2日前‥‥。