… ページ2
｢ドライヤーするから、しゃがんで｣
し｢ふぁい｣
しゃこしゃこと眠そうな目で歯を磨くしるこさんの頭に寝癖用のスプレーをふきかけて温風を吹きかける。
ふわふわと犬のような柔らかい毛は撫で付ければすぐに言うことを聞いた。あとは自分でやってね、と言わんばかりにワックスをおいて、私はヘアアイロンに手をつけた。
｢所長なんだからもうちょっとしっかりしてよ｣
し｢ん〜、Aなんかはこたろーに似てきたね｣
｢それは嬉しいな｣
し｢年上の俺よりしっかりしてる。偉い｣
｢ほら早くぐちゅぐちゅぺーして｣
巻いた前髪をケープでまとめたら軽くクシで整えて完成。
横の男はまだ髪の毛をいじいじしている。
傍から見ればダメダメかもしれないが、しるこさんは立派なびんとろ探偵事務所の所長で、私たちBinTRoLLのリーダー。怒るに怒れなくて、見捨てるに見捨てられなくて、いじらしくて可愛いしるこさん。時計は遅刻寸前だというのに、私もその場から離れることが出来ない
｢出来ました？｣
し｢もうちょっと｣
｢今日派遣の方の依頼も入ってると思うんで、確認しておいてね｣
し｢わかった。念の為に弾と銃の確認だけよろしく。かるてっちにも伝えとくね｣
｢はい｣
カバンを肩からかけて皆とお揃いの鈴が着いた鍵をかけたらそのまま右手へ。真っ直ぐ進んだ所を左に曲がってお肉屋さんが見えるまで歩く。横断歩道を２回渡って着いた小さな二階建ての古い古民家が私たちの探偵事務所。
し｢おはよーございまーす｣
じ｢おはようございます！｣
は｢遅いよ、兄さん｣
い｢おはようしるこちゃん｣
か｢はよっす｣
み｢ようやく揃いましたね｣
｢さぁ、始めましょう｣
今日も私たちの1日を。
｢はい、こちらびんとろ探偵事務所です。ご依頼ですか？｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 83人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ丸(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます！ (2022年8月7日 5時) (
レス) @page12 id: 8169aa2d03 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続きが楽しみです！頑張ってください！！ (2022年8月3日 19時) (レス) @page2 id: 61fd28e57c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きのこ丸 | 作成日時：2022年8月3日 4時
