闘争本能 ページ18
僕の目の前を突如掠め取った、大きな一振り。
気付けば、左腕と脇腹が斬られていた。…まあ、まだ繋がっているしいいか。
こういうものは、後から痛くなるものだ。今は平気。
で、僕の作戦が壊れた今、何が起きているのか。
自分でもよく分からないが、高速で展開する戦を見てみた。
……よく見えないけど、1人に対して3人？
この速さが出せるのは、確か…
『はあ…、他の太刀ならば間に合っていないぞ』
ああ、あの人か。
異常なスピードで現れ、斬っては消えて、また斬っては消える。それって堂々とした武士の戦い方ではないだろうけど、僕はそれでもいいと思った。
だって、武士道が全てじゃない。それを分かっていても、
…でも、吹っ切れてしまったんだろう？こんな戦い方でもいい、平均点な太刀と少し違ってもいいって。
なんとなく分かるよ、僕も癖があって扱いにくい。腕も細いし、時に平均点以下と言われる事もあった。
「…そこまでしてくれるなら、僕も答えてやるよ！」
闘争心が昂ぶってきた、本当は僕の悪い癖だけど……
今日だけは、悪くないな。
「……大和守さん、僕が相手をしますよ」
堀川が、優しい雰囲気を纏って前に出て来る。だけど、目は僕を見据える。
一定間隔で鳴っていた足音が止まる。瞬きする間に、姿が消える。
「…闇討ち、暗殺、お手の物ッ！」
声が聞こえる寸前で振り返り、刀を刀で押さえつける。ぎぎぎ、と軋む音が聞こえている。
後ろから突き刺すように来たか、でも、遅いんだよ！
「っ…、殺してやるよ、子猫ちゃん！」
力量で勝てない？それなら泥臭くてもいい、勝つまでだ！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さかな式(プロフ) - 九十九さん» 嬉しいです、ありがとうございます！拙い文章ですが、宜しくお願いします (2018年1月16日 20時) (
レス) id: 5d86fbdd38 (このIDを非表示/違反報告)
九十九(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください！楽しみにしてますよ。 (2018年1月15日 21時) (レス) id: 6ccd555bc2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さかな式 | 作成日時：2018年1月14日 15時
