天才医師の難病【トラファルガー・ロー】 (ページ7)

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6話ページ7

＿＿＿ピッ…ピッ…

　規則正しい電子音
　この音だけが、俺の院内での安心と確信できる唯一の音…

　生きているという確信をつけれる音

A「………スモーキンは、一時的に意識を失う。意識を失っている間は本人に一番都合のいい夢を見させる」

ペン「都合のいい夢…?」

A「そうだ、その夢が本人にとって心地いいものなら目が覚める日が遠くなる。逆に都合はよくても、現実が一番だと思っている奴は目覚めるのが早い」

シャチ「………。個人個人ってことか?」

A「そうだ。ある海賊は、随分前に亡くした親友の夢を。ある海兵は、出世し家族を持つ夢を……」

ベポ「……」

A「この島に海兵が来ることはない。絶対に」

ペン「なんで、そう言いきれる?」

A「この島はログは溜まるが、辿り着けない。大体が霧を目の前にこの島に来るのを辞める」

ペン「! あの紫の霧か!!」

　この病院は一応、丘の上にある
　と言っても低めのだがな

　老人も楽に上れるような丘だ
　そして、この病院の敷地内に見張り台として頑丈な物が建ててある
　そこから、監視する奴からの情報だ

A「海軍がこの島に入る時は必ず、この"スモーキン"にかかった時だけ。海賊も同じだ…例外もあるがな」

シャチ「その例外って?」

A「この島を自分の縄張りにしようと考える輩だ。そんな野郎が来るなら、俺達が返り討ちにするがな」

シャチ「へ、へェ…」

A「よし、点滴も時間通りで終わりそうだな。呼吸も脈拍も安定してるし…、3時間後点滴を変えに来る。お前ら、この部屋から出とけ…。船長さん、目覚めないぞ」

「「え!!?」」

　そう言い残して、さっさかと部屋を出た